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<title>探偵小説三昧</title>
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<description>天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。</description>
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<title>ブライアン・グルーリー『湖は餓えて煙る』（ハヤカワミステリ）</title>
<description> 　ブライアン・グルーリーの『湖は餓えて煙る』を読む。およそ一年半ほど前に出た本だが、ポケミスの装丁がリニューアルされて二番目の本にあたる。ちなみに新装第一弾は『卵をめぐる祖父の戦争』だったが、あちらに比べると本書はあまり話題にならなかった記憶がある。タイトルも装丁も若干地味目、厚さもかなりのものだから、やや敬遠されてしまったのだろうか。　かくいう管理人も買ってはいたが、そんこんなでこれまで放置プレ
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<![CDATA[ 　ブライアン・グルーリーの『湖は餓えて煙る』を読む。およそ一年半ほど前に出た本だが、ポケミスの装丁がリニューアルされて二番目の本にあたる。ちなみに新装第一弾は『卵をめぐる祖父の戦争』だったが、あちらに比べると本書はあまり話題にならなかった記憶がある。タイトルも装丁も若干地味目、厚さもかなりのものだから、やや敬遠されてしまったのだろうか。<br />　かくいう管理人も買ってはいたが、そんこんなでこれまで放置プレイ。先日、なんとなく手にとって読んでみたのだが、うわああ、やっぱりね外見じゃわかりませんよ本は。『卵をめぐる祖父の戦争』にだって決してひけを取らないぐらいの面白さなのだ、これが。<br /><br />　地元の少年アイスホッケーチームでキーパーとして活躍していたガス。だが彼は大事な試合で痛恨のミスを犯し、逃げるように町を出た。やがて新聞記者として力を発揮するが、ピューリッツア賞を目前にしながら、またもトラブルに見舞われ、退社する羽目になる。そして今では帰郷し、地元の新聞社で当たり障りのない記事を書く毎日だった。<br />　そんなある日のこと。湖に打ち上げられたスノーモービルが、十年前に事故死したアイスホッケーコーチのものであることが判明する。ガスにアイスホッケーを教えたばかりか、町全体をアイスホッケーチームの活躍で興隆させた伝説のコーチ、ジャックだ。恩人の死に不審な点があったのか、軽い気持ちで取材を始めたガスは、やがて町とコーチの闇を垣間見ることになる……。<br /><br />　<a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120517010302846.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120517010302846.jpg" alt="湖は餓えて煙る" border="0" width="115" height="200" /></a><br /><br />　著者のブライアン・グルーリーはこれがデビュー作だけれど〈ウォール・ストリート・ジャーナル〉の支局長を務めているだけあって、さすがに波の新人作家とはレベルが違う。特別、目新しい要素はないのだけれど、いい題材をしっかりと自分のものにして料理している印象。ちょっと書き込みすぎの嫌いはあるけれど、人物やアイスホッケー、そして斜陽の町の様子など、描写も鮮やかだ。<br /><br />　見どころはいろいろあるのだが、やはりハードボイルド好きとしては、冴えない主人公が事件を通して失った自信を取り戻していくという構図は、一番に挙げておきたい。前半はほんとに煮え切らないタイプに描かれているので、余計に立ち直りの兆しを見せる後半が生きる。この流れが自然で巧い。スーパーマンでもなく、本当のダメ人間でもなく、要は普通の男なのだ、でもホントはやればできるヤツ、でもなかなかやれない。絶妙な匙加減である。<br />　まあ主人公に限らず、人物造形は全般的に達者である。舞台は一生をほとんど顔つき合わせて暮らす、地方の閉鎖性の強い社会なのである。ガスを取り巻く人間たちも、ときには仲良くときには敵対し、結局はなあなあの関係を保つ。できれば臭いものには蓋をしたい。そんな人々の複雑な距離感や空気が伝わってくる。<br /><br />　ミステリとしても完成度は決して低くない。さすがにトリックとかで読ませる本ではないが、読者にはきちんと餌をまいておいて、それに引っかかったところで二弾三弾とたたみかける終盤などは見事としかいいようがない。<br />　しかも前半にいろいろと描かれるエピソードの数々が、味つけにとどまらず、きちんと伏線として機能させてくるところなどは、どこのベテラン作家かと思うほどだ。<br /><br />　強いて難をいえば前半の長さか。事件もほとんど動かず、回想も多い。これらが伏線に活かされるから仕方ないとはいうものの、それでもこのボリュームでこのスローテンポは少々きついだろう。<br />　逆にいえば、ここさえ乗り切れればあとは一気である。至福の時が待っているはずなので、お時間がある方はぜひチャレンジを。 ]]>
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<dc:subject>海外作家　グルーリー（ブライアン）</dc:subject>
<dc:date>2012-05-17T01:04:01+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>山本迪夫『血を吸う薔薇』</title>
<description> 　論創ミステリ叢書がとうとう第6期をスタートさせた。しかも判型をこれまでの変型からA5判に変更したため、Twitterでも話題になっていた。まあ、管理人的にはこれまでの判型にそれほどこだわりがなかったので（なんせ通勤読書が大変だし）それほど気にはならない。まあ、これまでも背のデザインを途中で変えているし、むしろそっちが気になるぞ（笑）。　ちなみに一発目は『守友恒探偵小説選』だが、お次は大下宇陀児が控えている
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<![CDATA[ 　論創ミステリ叢書がとうとう第6期をスタートさせた。しかも判型をこれまでの変型からA5判に変更したため、Twitterでも話題になっていた。まあ、管理人的にはこれまでの判型にそれほどこだわりがなかったので（なんせ通勤読書が大変だし）それほど気にはならない。まあ、これまでも背のデザインを途中で変えているし、むしろそっちが気になるぞ（笑）。<br />　ちなみに一発目は『守友恒探偵小説選』だが、お次は大下宇陀児が控えている。しかも「I」という番号付きなので、これは当然「II」もあるということ。大下宇陀児は全集が出ても買いたいぐらいなので、うう、待ち遠しいなぁ。<br /><br /><br />　山本迪夫監督による「血を吸う」シリーズ三部作。そのトリを務める『血を吸う薔薇』をDVDで観る。<br />　シリーズ一作目の<a href="http://chapcolo.blog97.fc2.com/blog-entry-1778.html" target="_blank" title="『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』">『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』</a>が1970年、二作目の<a href="http://chapcolo.blog97.fc2.com/blog-entry-1782.html" target="_blank" title="『呪いの館 血を吸う眼』">『呪いの館 血を吸う眼』</a>が1971年、本作は1974年の公開と少し間が空いているが、実はこの前年、あのオカルト映画の大傑作『エクソシスト』が公開されており、それに影響されて三作目が作られたのではと言われている。真偽のほどは知らないが、本作は前の二作と少々、雰囲気が異なるだけに、そういうこともあるのかと思わせる一作ではある。<br /><br />　八ヶ岳の山奥にある全寮制の女学園に赴任してきた白木。だが迎えてくれた吉井教授の話によると、二日前に学長夫人が亡くなったばかりだという。学長と会った白木はお見舞いの言葉をかけるが、学長は早々にその話題を切り上げると、白木を次期学長として迎えたいと語る。<br />　その晩から白木の前で起こる不思議な事件。やがて白木は校医の下村から、この地に伝わる伝説の話を聞き、さらには前任者の秘密を耳にする。そして遂には下村も失踪、白木は残された下村のカメラのフィルムを現像し、学長の怖ろしい秘密を知ることになる……。<br /><br />　<a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120513232101eec.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120513232101eec.jpg" alt="血を吸う薔薇" border="0" width="139" height="200" /></a><br /><br />　これまでのどちらかというと静かな怖さから離れ、かなりアクティヴな展開と演出で見せてくれる。また、エログロをより強化しているのは、先述したように『エクソシスト』の影響が大きいのだろう。<br />　まあ、今の尺度でいうとエログロといってもかわいいものだが、こういうのは怖さも一緒で、抑え気味の方がかえって効果的だったりする。だからある意味、当時よりも今観るほうがむしろ刺激的といえるかもしれない。<br /><br />　役者陣で特筆すべきは岸田森。前作に続き、本作でも見事な吸血鬼を演じている。前作の評判がかなり良かったからか、前作を遙かに上回る立ち回りで熱演。ただ、吸血鬼メイクもいいのだが、普通の状態で静かに語る彼の姿のほうがむしろ怖い。こういうのは役者が持っているオーラとしか言いようがないのだが、この二作で終わったのが実に惜しまれる。<br />　ちなみに美女軍団も前作よりパワーアップし（苦笑）、エロチック方面を全面的にバックアップ。目立つのはやはり桂木美加。『帰ってきたウルトラマン』の丘ユリ子隊員役の女優さんは本作でも健在である。ちょっと珍しいところでは後年ジャズヴォーカリストとしてデビューする阿川泰子も冒頭から柔肌をご披露している。<br />　メインキャストではないのだが、唯一、三部作すべてに出演している二見忠男は、ちょい役なんだが相変わらず存在感抜群。本作も白木演じる黒沢年男にバス時刻を教えるというシーンだけなのに、なぜ、それをああも胡散臭く見せることができるのか。これもひとつの才能なんだろうなぁ。<br /><br />　ということで「血を吸う」シリーズは本作にて完結。シリーズとはいってもそれぞれ独立した作品なので、興味を持たれた方は完成度の高い『呪いの館 血を吸う眼』あたりから入るのがよいかも。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　東宝特撮映画</dc:subject>
<dc:date>2012-05-13T23:24:26+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>大河原孝夫『ゴジラvsデストロイア』</title>
<description> 　少々、洋画にかまけていたので、まだまだ残っている東宝特撮映画DVDコレクションを飽きずに消化。本日は1995年公開の『ゴジラvsデストロイア』で、監督は大河原孝夫。　本作はゴジラシリーズとしては二十二作目にあたるが、いわゆる平成ゴジラシリーズとしては七番目の作品。そして平成ゴジラシリーズの最終作でもある。一応はシリーズ最終作ということで（この時点で既にアメリカへのゴジラ貸し出しが決定しており、三年後の199
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<![CDATA[ 　少々、洋画にかまけていたので、まだまだ残っている東宝特撮映画DVDコレクションを飽きずに消化。本日は1995年公開の『ゴジラvsデストロイア』で、監督は大河原孝夫。<br /><br />　本作はゴジラシリーズとしては二十二作目にあたるが、いわゆる平成ゴジラシリーズとしては七番目の作品。そして平成ゴジラシリーズの最終作でもある。一応はシリーズ最終作ということで（この時点で既にアメリカへのゴジラ貸し出しが決定しており、三年後の1998年、エメリッヒ版『GODZILLA』が公開される）、制作スタッフも相当に気合いは入ったと思うが、その結果として出されたアイディアが、「ゴジラの死」である。<br /><br />　ゴジラとリトルゴジラが暮らしていたバース島が消滅していることが確認された。二匹の消息をつかめないまま一ヶ月が過ぎたとき、ゴジラが香港に姿を現す。だが、その姿は赤く発光し、赤い熱線を吐く従来とはまったく異なる印象のゴジラであった。バース島の地下にあった高純度の天然ウラン、それが火山の影響で爆発を起こし、ゴジラに影響を与えたのだ。だが、影響はそれだけではなかった。ゴジラの体内炉心の核エネルギーが不安定になり、いつ爆発を起こしてもおかしくない状態になっていたのだ。<br />　一方、しながわ水族館で魚が突然、白骨化するという事件が起こる。原因はかつて初代ゴジラを死滅させたオキシジェン・デストロイヤーが、海底に眠っていた微少な生命体に影響を与え、異常進化・繁殖した生物・デストロイアが魚を補食していたのだ。やがて生物は巨大化し、警察、自衛隊の攻撃に対して、さらに合体・巨大化して暴れ出す……。<br /><br />　<a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120512233131190.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120512233131190.jpg" alt="コ#12441;シ#12441;ラvsテ#12441;ストロイア" border="0" width="141" height="200" /></a><br /><br />　平成ゴジラシリーズ全般についていうと、『ゴジラ』『～vsビオランテ』あたりまではそこそこ見られるが、『～vsキングギドラ』あたりになるとかなりアラが目立ち、『～vsモスラ』以降は実に苦しい。<br />　シリーズゆえビジュアル的にもストーリーにしてもハラハラドキドキが薄れるということがまず大きいだろう。ただ、それは致し方ないとしても、完成度というか緻密さというか、作品にかける熱が薄れているように思うのは気のせいだろうか。メカゴジラやスペースゴジラあたりに諸々の事情があるのは知っているが、ゴジラの亜流を繰り返し使う時点でもうダメであろう。それが興行成績にも響き、結局シリーズ終焉を迎えるわけだからなぁ。ううむ。<br /><br />　で、本作はシリーズを完結させるということで、作品としてはかなり持ち直してはいる。<br />　「ゴジラの死」という選択がまず評価できるが、昭和29年の初代ゴジラと徹底的にストーリーをリンクさせたところもよろしい。かの芹沢博士の遺族をメインにもってきた点やデストロイアという怪獣の設定などはシリーズファンには嬉しい仕掛けといえるだろう。<br />　だが、最も評価できるのはクライマックスである。<br />　（一応、ネタバレです）<br /><br />　瀕死のリトル・ゴジラ、怒れるゴジラの逆襲と勝利、ゴジラのメルトダウン、そして東京は放射能に包まれる……という流れは予想どおり。人類への核の警告で締めるラストはゴジラシリーズに相応しい。<br />　意表を突かれたのはここからだ。東京が放射能に包まれるその瞬間、急激に放射能はかき消され、東京は浄化される。そして猛煙のなかで立ち上がり、彷徨するゴジラの姿。<br />　ゴジラは確かに死んだ。だがそのメルトダウンで放出された莫大な放射能により、リトル・ゴジラが完全ゴジラ化して蘇生したのである。かくしてシリーズは終焉を迎えた。同時に、新たなステージを予感させつつ。<br />　トンデモな展開ではあるのだが、このクライマックスの盛り上げはお見事。「ゴジラの死」で予告をバンバン打っておきつつ「復活」をもってくるのは巧い。<br /><br />　とまあ、ひとまず褒めてはみたものの、相変わらず脚本全体の流れが悪かったり、当時流行った他の特撮の影響を受けまくっていたり、デストロイアが完全生物って割には弱かったりと、不満もそれなりに多い。まあ最悪なのはデストロイアの造型なんだけど。とはいえ、これまでのシリーズの出来を考えるともっと悪くなっていた可能性もあるので、まあ、これぐらいで済んでよかったといえるのかもしれない。<br />　さあ、続いては平成モスラ三部作に移行するわけだが、ううむ、これもまた厳しいんだよなぁ（苦笑）。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　東宝特撮映画</dc:subject>
<dc:date>2012-05-12T23:34:53+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>ジョン・ファヴロー『カウボーイ&amp;エイリアン 』</title>
<description> 　連休中に観たDVDの感想をしつこく。ものはジョン・ファヴロー監督の『カウボーイ&amp;エイリアン 』。相変わらずこんな映画ばっかりである（苦笑）。　本作は昨年の秋頃に公開された映画だが、もうね、タイトルからしてB級臭がプンプンしている。しかも中身はほとんどこのタイトルどおりだから何をか言わんや。おまけに主人公はダニエル・クレイグとハリソン・フォード。つまり007とインディアナ・ジョーンズが西部劇でエイリアンと
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<![CDATA[ 　連休中に観たDVDの感想をしつこく。ものはジョン・ファヴロー監督の『カウボーイ&エイリアン 』。相変わらずこんな映画ばっかりである（苦笑）。<br /><br />　本作は昨年の秋頃に公開された映画だが、もうね、タイトルからしてB級臭がプンプンしている。しかも中身はほとんどこのタイトルどおりだから何をか言わんや。おまけに主人公はダニエル・クレイグとハリソン・フォード。つまり007とインディアナ・ジョーンズが西部劇でエイリアンと戦うというお話なんで、これはもう特撮好きには堪らないわけですよ。<br /><br />　内容がタイトルどおりとは書いたが、一応、サクッと粗筋などを。といいながら、これがけっこう複雑な話なのである。<br />　舞台は西部開拓時代のアメリカ、アリゾナ州。主人公の男が荒野で意識を取り戻すところから物語は幕を開ける。男は腹部に深い傷を負い、記憶を失っていたが、何より奇妙だったのは、右手首に不思議なブレスレットのような機械を装着していたことだ。男はやがて町を訪れ、医者の手当を受けるが、そのとき町の有力者のダメ息子が暴れている場面に出くわす。男はダメ息子を一蹴するが、そこへ現れたのが保安官一行。保安官は男がお尋ね者のジェイク・ロネガンであることに気づき、ある女性の力を借りてジェイクを逮捕する。<br />　ダメ息子とともに馬車で護送されるジェイク。そこへ現れたのがダメ息子の父であり、町一番の有力者ウッドロー・ダラーハイドだった。息子を取り戻そうと保安官と小競り合いを始めるウッドローたち。そこへ突如、空中から謎の飛行物体が襲いかかった。謎の飛行物体は次々に建物を破壊し、人々をワイヤーで捕獲し始める。為す術もないと思われた矢先。ジェイクの右腕に装着されていた機械が反応をはじめ、強力な光線を発射したかと思うと、飛行物体を撃墜したのだった。<br />　町の人々は誘拐された者たちを救うべく、捜索隊を結成。飛行物体から脱出したと思われる怪物のあとを追う。<br />　道中、ジェイクのかつての仲間、さらにはネイティブ・アメリカンらと一悶着を起こしつつも最終的には一致団結、一行は最終決戦へと向かうのであった……。<br /><br />　結果から書くと、予想よりは全然楽しめた。超B級であることはわかっているので、あとはどれだけ真面目にバカをやっているかということなのだが、ほんとに真剣に撮っているのが伝わってきて好印象。<br />　まずはシナリオがしっかりしている。導入でストーリー全体の謎を提示し、落ち着いたところでメインキャスト各自のドラマを紹介、やがて後半のエイリアン討伐と平行してそれぞれのドラマも展開を見せる。詰め込みすぎの嫌いはあるが、アッサリすぎずくどすぎず、このバランスはなかなかよろしい。なんというかエイリアンものではあるけれど、設定や撮り方が西部劇のそれなのだ。昔の西部劇をよく研究していて、それらしいシーンをエイリアンに置き換えて見せている感じといえばいいだろう。<br /><br />　まあ、モンスター映画好きとしては、エイリアンが西部劇仕様ということで、少々ほかの映画に比べると弱めなのはちょっと残念だが、逆にいうと人間たちもただやられているわけではなく、けっこう各自に見せ場があるということ。そういう意味では、この手の映画にしては珍しく爽快感も高く、好感度もアップである。まあ、主役が大物過ぎるので、あまり無茶もできないのだろうけど（笑）。<br /><br />　御都合主義や突っ込みどころはあるけれど、ここまでやってくれるのなら全然許せる範囲。時間つぶしとしては最強の部類ではなかろうか。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　SF・ファンタジー</dc:subject>
<dc:date>2012-05-09T02:04:51+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>角田喜久雄『角田喜久雄探偵小説選』（論創社）</title>
<description> 　論創ミステリ叢書から『角田喜久雄探偵小説選』を読む。論創ミステリ叢書も五月からいよいよ新たなステージに進むようだが、通勤読書に向いてないのが玉に瑕（それとも判型は変わるのかしら？）。まとまった休みがあるときぐらいは、こうして消化しておかないと。　さて角田喜久雄といえば、戦前から活躍した探偵作家のなかでは比較的ビッグネーム。ブレイクのきっかけが探偵小説ではなく時代小説だったこともあってか、ミステリ
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<![CDATA[ 　論創ミステリ叢書から『角田喜久雄探偵小説選』を読む。論創ミステリ叢書も五月からいよいよ新たなステージに進むようだが、通勤読書に向いてないのが玉に瑕（それとも判型は変わるのかしら？）。まとまった休みがあるときぐらいは、こうして消化しておかないと。<br /><br />　さて角田喜久雄といえば、戦前から活躍した探偵作家のなかでは比較的ビッグネーム。ブレイクのきっかけが探偵小説ではなく時代小説だったこともあってか、ミステリプロパーより幅広く認知されている印象もあるし、当時は早々に直木賞の候補にもなっている作家だ。作品の質についてもハズレが少なく、戦前から戦後にかけてのトップランナーの一人といっていいだろう。<br />　本書はそんな角田喜久雄の作品から、新聞記者の明石良輔を主人公にした九作の短篇すべてを網羅し、加えて戦前に発表された短篇八作を収録したもの。<br /><br />〈明石良輔の事件簿〉<br />「印度林檎」<br />「蔦のある家」<br />「暗闇の女狼」<br />「鳥は見ていた」<br />「小指のない女」<br />「二月の悲劇」<br />「笛吹けば人が死ぬ」<br />「冷たい唇」<br />「青い雌蕊」<br /><br />「毛皮の外套を着た男」<br />「罠の罠」<br />「あかはぎの拇指紋」<br />「発狂」<br />「現場不在証明（アリバイ）」<br />「梅雨時の冒険」<br />「死体昇天」<br />「蒼魂」<br /><br />　※他に随筆八編を収録<br /><br /><a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120506231335784.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120506231335784.jpg" alt="角田喜久雄探偵小説選" border="0" width="156" height="200" /></a><br /><br />　角田喜久雄の生んだもう一人のシリーズ探偵、加賀美敬介捜査一課長と違い、正直、明石良輔の個性はあまり強くない。新聞記者という設定上、事件に巻き込まれるパターンを作りやすい程度のメリットはあるだろうが、その他の面ではそれほど記者という設定は活かされていないし、少々クセが少ないキャラクターであることも損をしている。<br />　新聞記者ものであれば、もう少しチームプレイを見せるとか、あるいは警察にできない無茶な調査に走るとか、警察ものとは異なる見せ方があると思うのだが、残念ながらそういう面はあまりプッシュされてないようだ。<br />　作風も影響しているのだろう。本格の加賀美ものに対し、明石ものは本格とサスペンスの中間といったところで、明石良輔自身も名探偵というより狂言回しに近い。「笛吹けば人が死ぬ」は多くのアンソロジーにも採られている明石ものの代表作だが、これも悪女、絵奈のインパクトばかりが先に立って、明石が活躍しているとはお世辞にもいえない。<br />　ただ、戦後という時代の大きな節目を迎え、これまでの探偵小説とは違ったものを書こうとする著者の意気込みは理解できる。それは探偵小説ばかりでなく時代小説なども含めて考えていたことは、本書に収録された随筆でうかがうことができる。また、明石という探偵の個性は弱くとも、作品自体の出来は悪くないので念のため。<br /><br />　「毛皮の外套を着た男」以降の八作品は戦前のノンシリーズを集めたもの。こちらは著者がまだ本格探偵小説に対し、強い意識をもっていた時代のもの。個人的には戦前と戦後、どちらの作品も楽しめるが、初めて角田喜久雄を読もうという人なら、こういったストレートな戦前作品の方が楽しめるかもしれない。「発狂」は久々に読んだが、そういったものとは少々タイプが異なるけれど、相変わらずのインパクトである。<br /><br />　しかしながら本書の構成を考えると、あらためて角田喜久雄のオールマイティさがわかって面白い。ミステリとしてのジャンルだけでなく、コミカルなものからシリアスなもの、シリーズの使い分けなど、どれも一定のレベルでそつなくこなす。<br />　ところがこれだけの実力者ながら、やはり今では簡単に読めない作家の一人でもある。興味のある方は、本書が現役のうちにぜひ。 ]]>
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<dc:subject>国内作家　角田喜久雄</dc:subject>
<dc:date>2012-05-06T23:17:27+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>ポール・W・S・アンダーソン『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』</title>
<description> 　GW集中映画DVD消化シリーズ、本日はポール・W・S・アンダーソン監督の『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』を観る。　『バイオハザード』で知られるポール・W・S・アンダーソンが、三銃士という素材をどのように料理したかが注目された話題作。だが昨年秋頃のロードショー公開時はいまひとつ盛り上がりに欠けるという印象だった。ま、現物を見ると、それも諾なるかなという一作（苦笑）。　舞台は17世紀のフランス。銃
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<![CDATA[ 　GW集中映画DVD消化シリーズ、本日はポール・W・S・アンダーソン監督の『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』を観る。<br />　『バイオハザード』で知られるポール・W・S・アンダーソンが、三銃士という素材をどのように料理したかが注目された話題作。だが昨年秋頃のロードショー公開時はいまひとつ盛り上がりに欠けるという印象だった。ま、現物を見ると、それも諾なるかなという一作（苦笑）。<br /><br />　舞台は17世紀のフランス。銃士を父にもつダルタニアンは、自らも祖国のために立派な銃士となるべくパリをめざす。<br />　一方、その活躍でパリでは知らぬ者のない名なアトス・ポルトス・アラミスの三銃士。だがその栄光も昔の話。大義のために戦う場もなく、たまの任務ではイングランドの宰相バッキンガム公や女スパイミレディらに翻弄されてしまう。<br />　そんな三銃士とダルタニアンが、あるとき些細なことから決闘に臨むことになるが、そこへ枢機卿リシュリューの護衛士が現れたことで、四人は共同戦線を張ることになり……というお話。<br /><br />　まあ、つまらなくはない。むしろ非常に楽しく観ることはできるのだが、ただのアクション映画としてしか語るところがないのがいやはやなんとも。せっかくの超優良素材をこのレベルで仕上げてしまっていいのかいな、という素朴な疑問のみが残る。原作にはない部分、飛行船がどうとかアクションの凄さがどうとか、そういう部分もあるにはあるし、原作の要素をうまく膨らませたところもある。<br />　とはいえ、このあまりに健全すぎるアクション映画をもって三銃士の魅力を語るのは、少々無理があるだろう。見どころがそもそも違うものなぁ。<br />　過大な期待さえしなければ、いい暇つぶしにはなるのだが。<br /><br />　ちなみにキャストで注目は、やはりミラ・ジョヴォヴィッチ。役柄的にはほぼ峰不二子と思ってもらっていいのだが（笑）、その暴れっぷりは『バイオハザード』のアリスそのまま。演出もバイオを彷彿とさせるシーンがいくつかあるし、正味、一番見せ場が多いのもおそらくミラ・ジョヴォヴィッチ。監督どんだけ奥さん推しなのかと（笑）。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　SF・ファンタジー</dc:subject>
<dc:date>2012-05-05T23:30:24+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>スティーヴ・ハミルトン『解錠師』（ハヤカワミステリ）</title>
<description> 　スティーヴ・ハミルトン『解錠師』を読む。既にネット上ではあちらこちらで評判上昇中の本書だが、最初は「え？」と思ったのも確か。　というのも、管理人の記憶する作者スティーヴ・ハミルトンの作品のイメージが、それほどよいものではなかったからだ。　ハミルトンはデビュー作『氷の闇を越えて』でMWA最優秀処女長編賞を受賞、ハヤカワ文庫でもけっこう賑々しく刊行されたと記憶する。ところが当時の書評では、及第点には達
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<![CDATA[ 　スティーヴ・ハミルトン『解錠師』を読む。既にネット上ではあちらこちらで評判上昇中の本書だが、最初は「え？」と思ったのも確か。<br />　というのも、管理人の記憶する作者スティーヴ・ハミルトンの作品のイメージが、それほどよいものではなかったからだ。<br />　ハミルトンはデビュー作『氷の闇を越えて』でMWA最優秀処女長編賞を受賞、ハヤカワ文庫でもけっこう賑々しく刊行されたと記憶する。ところが当時の書評では、及第点には達しているが優等生的で面白みのないハードボイルド、あるいは欠点の少ない、いかにもコンテスト狙いの作品、といったネガティヴなものが多かった。そのためすぐに読むこともなかったのだが、そういった書評の影響もあってか世間でもそれほど人気は上がらず、いつしか翻訳も途絶え、日本では忘れられた作家となってしまった。<br /><br />　そんな作家の作品が、いきなりネットを賑わしている。新装カバー以降とりわけ優れた作品が目立つポケミスというのも気に掛かる。で、今回は乗り遅れることのないよう、何とか忘れないうちに手に取ってみたわけである。<br /><br />　主人公のマイケルは、八歳のときに体験したある出来事のため、一切ものを話せなくなってしまった。自然、彼は孤独な少年時代を送るようになるが、そのうち絵の才能に目覚め、少しずつ若者らしい生活を取り戻そうとする。<br />　彼にはもうひとつの隠された才能があった。それが解錠だった。退屈さを紛らわすため手に取ったシリンダー錠に魅了され、次第に腕を上げるマイクル。だが、同級生たちにそそのかされ、いたずらに入った屋敷で捕まったとき、彼の人生は大きく変わってゆく……。<br /><br />　<a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120504215834706.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120504215834706.jpg" alt="解錠師" border="0" width="114" height="200" /></a><br /><br />　素晴らしい。これは文句なく年間ベストテン級の一作である。<br />　読む前は『解錠師』というタイトルから、金庫破り系ハードボイルドもしくは犯罪小説だと予想していたのだが、まあ、ある程度は予想どおり。こちらの予想を超えたのは、主人公がまだ二十歳前の少年～青年だったということ。しかも、その主人公は絵の才能にも恵まれ、そして何より最大の特徴は、口がきけない、ということなのである。<br />　このように非常に特殊な設定のキャラクターだから、普通は作りすぎの嫌いが出てしまい、嘘くさい話になりがちである。ところが作者はそういうひとつひとつの設定を見事に融合させて、実に自然な流れで主人公の生き様や心理を描いてゆく。<br />　決して明るい話ではない。そもそもはトラウマ故の状態だから、主人公の抱える苦悩はとてつもなく深い。そこに絵や解錠、そしてアメリアという恋人が絡む。解錠という才能があっても、それは必ずしもプラスにはならず、かえってトラブルを生むこともある。正に人生は一歩進んで二歩下がる、そんな日々の繰り返しだ。それでも少しずつ、少しずつ、人生には大切な何かがあることを知り、それを手に入れたいと願う。<br />　ラスト、主人公はまだまだハッピーとは程遠い状態なのだけれど、非常に爽やかな余韻を残すのは、やはりそこに希望があるからだ。もちろん、それこそが作者のメッセージでもある。<br />　<br />　念のために書いておくと、ミステリとしての読みどころも十分にある。いわゆるどんでん返しやトリックとは無縁な作品だが、ハミルトンは基本的にハードボイルド作家なので、それを望むのはそもそも間違っている。<br />　読みどころは犯罪小説としての味わい。町のチンピラの羽目外しが、やがて組織犯罪に手を染めるまでに至る過程はなかなか読ませる。そして何といっても解錠や金庫破りの描写。ここまで鍵の開け方を具体的に、あるいは感覚的に描いた作品はあまり記憶がない。<br />　こういった部分だけでも十分に面白いのに、ここに惜しみなく主人公のドラマをミックスさせたことが本作最大の成功の要因だろう。<br /><br />　ちなみに、本書は主人公の回想というスタイルをとっている。ただし、普通に過去から遡るのではなく、ターニングポイントとなる時期を平行して進めるというやり方。このスタイルそのものが、主人公を明らかにするための鍵という構成と考えるのは穿ちすぎだろうか。 ]]>
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<dc:subject>海外作家　ハミルトン（スティーヴ）</dc:subject>
<dc:date>2012-05-04T21:59:30+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>ターセム・シン『インモータルズ -神々の戦い-』</title>
<description> 　引き続き映画DVDの消化に努める。本日は『インモータルズ -神々の戦い-』。　監督は素晴らしい映像美で知られる『落下の王国』を撮ったターセム・シン、制作は男臭さ満載でペルシャ戦争を描いた『300』のジャンニ・ヌナリら。この二つの方向性が合わさって生まれたのが『インモータルズ -神々の戦い-』といってもいいだろう。ぶっちゃけ見るべきところは、美しい闘いのシーンのみといってよい。　かつて天空において、神々同士の
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<![CDATA[ 　引き続き映画DVDの消化に努める。本日は『インモータルズ -神々の戦い-』。<br />　監督は素晴らしい映像美で知られる『落下の王国』を撮ったターセム・シン、制作は男臭さ満載でペルシャ戦争を描いた<br />『300』のジャンニ・ヌナリら。この二つの方向性が合わさって生まれたのが『インモータルズ -神々の戦い-』といってもいいだろう。ぶっちゃけ見るべきところは、美しい闘いのシーンのみといってよい。<br /><br />　かつて天空において、神々同士の間で闘いがあった。ゼウス率いるオリンポスの神々は闘いに勝利し、邪悪な神々・タイタン族はタルタロス山の地底に封印された。<br />　それから数千年の時が流れ、地上では人間が繁栄する古代ギリシャの時代。タイタン族を蘇らせ、世界を支配しようとする男ハイペリオンが現れた。タイタン族の封印を解くといわれるエピロスの弓を求め、その鍵を握る巫女を追い、ギリシャ軍を圧倒し、殺戮の限りを繰り返す。<br />　彼の暴挙を止めるため、天空の神ゼウスはある一人の男を選び出した。後の世に知られるテセウスである。<br /><br />　なんともバランスの悪い映画である。<br />　ストーリーが単調過ぎるうえに御都合主義のオンパレードがまず辛い。そもそも万能の神を直接ストーリーに絡ませると、何でもありになってしまうことは目に見えており、ここかしこに安易なストーリー補正がかかってしまう。本作でもテセウスが窮地に陥る度に神様がサポートするものだから、観ている方としては緊張感のかけらもない。そのくせテセウス以外の人間には冷淡。この辺りのいい加減さも理解しにくいところだ。<br />　ただ、こういった不明点にも、実はそれなりの設定があるわけで、そういう胆の部分をきちんと中で説明していないから、ますます御都合主義に見えてしまうわけである。<br /><br />　一方でビジュアル面は素晴らしい。鍛え上げられた神々やテセウスの筋肉、それらが躍動する格闘シーンは最大の見せ場である。ちなみにテセウスは『マン・オブ・スティール』で次期スーパーマンに確定しているヘンリー・カヴィル、ハイペリオンには『レスラー』で新境地を見せたミッキー・ローク。この二人の存在感はさすがで、ラストの闘いのシーンもなかなかいい。<br />　ただ、二人を上回るかっこよさが、それと平行して描かれるオリンポスの神々とタイタン族の闘いである。スローやハイスピードを組み合わせ、動きにメリハリをつけることで観る者のイマジネーションをかきたてる手なのだが、これが実に効果的で素晴らしい。いやあ、このシーンだけを延々観ていたい気分である。ただ、少々、血が飛び散りすぎるのでグロが苦手な人は要注意だが。<br /><br />　というわけで長所短所が実に明確な『インモータルズ -神々の戦い-』。諸手を挙げておすすめできる代物ではないが、アクション映画にこだわりがある人なら、というところか。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　SF・ファンタジー</dc:subject>
<dc:date>2012-05-03T17:12:27+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>ニコラス・ブレイク『くもの巣』（ハヤカワミステリ）</title>
<description> 　ニコラス・ブレイクの『くもの巣』を読む。探偵役のナイジェル・ストレンジウェイズは登場しないノン・シリーズもの。　田舎から出てきて帽子屋で勤めるデイジーは、あるとき配達の途中でヒューゴー・チェスターマンという青年と知り合う。無邪気で奔放すぎるところはあるが、その率直で明朗な性格に惹かれるデイジー。だがやがて知るヒューゴーの正体。彼の仕事はなんと泥棒だったのだ。　ショックを受けるデイジーだったが、ヒ
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<![CDATA[ 　ニコラス・ブレイクの『くもの巣』を読む。探偵役のナイジェル・ストレンジウェイズは登場しないノン・シリーズもの。<br /><br />　田舎から出てきて帽子屋で勤めるデイジーは、あるとき配達の途中でヒューゴー・チェスターマンという青年と知り合う。無邪気で奔放すぎるところはあるが、その率直で明朗な性格に惹かれるデイジー。だがやがて知るヒューゴーの正体。彼の仕事はなんと泥棒だったのだ。<br />　ショックを受けるデイジーだったが、ヒューゴーを愛し続ける気持ちにはいささかの変わりもない。しかもお腹にはすでに彼の子供がいるのだ。ヒューゴーもやくざな稼業から足を洗う気持ちになりつつあるとき、警官殺害事件でヒューゴーが逮捕される……。<br /><br />　<a href="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120430230516fae.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-45.fc2.com/c/h/a/chapcolo/20120430230516fae.jpg" alt="くもの巣" border="0" width="115" height="200" /></a><br /><br />　おお、まさかニコラス・ブレイクがこんな話を書いているとは思わなかった。まるでフランスミステリのような展開だが、やはりブレイクが書くとテイストはずいぶん違ってくる。フランスミステリだと、ヒューゴーが本当に殺人を犯したのか、果たしてデイジーはヒューゴーを救えるのか、みたいなサスペンスでじわじわ盛り上げていくところだが、ブレイクはあくまで心理描写で勝負。ヒューゴーとデイジーはもちろんだが、ここに二人を助けながら実はデイジーに思いを寄せるジャコーという医者を加えることで、物語に捻りと厚みを加えている。<br /><br />　ただ、終盤で法廷ものっぽくなるのかと思っていると、まったくそんなことはなくて、普通のミステリを期待すると肩すかしを食らうので要注意。<br />　とはいえ、ある意味まったく予想外のラストが待っているのはそれなりに衝撃的。それを体験するだけでも本書を読む価値があると思うのだが、ううむ、こればかりは一般的ではないかもしれないなぁ。異色作ゆえブレイクファンなら、といったところか。 ]]>
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<dc:subject>海外作家　ブレイク（ニコラス）</dc:subject>
<dc:date>2012-04-30T23:05:56+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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<title>ブラッド・バード『ミッション：インポッシブル/ゴースト・プロトコル』</title>
<description> 　少し未見の映画も片付けておきたいということで、『ミッション：インポッシブル/ゴースト・プロトコル』をDVDで視聴。言うまでもなくトム・クルーズ主演の『ミッション：インポッシブル』シリーズ第四作。　ブダペストで極秘ファイルを奪う任務に就いていたIMFエージェントのハナウェイたち。だが、簡単なはずだったその任務はハナウェイの死と任務の失敗で幕を閉じる。　その後、ハナウェイなきあとのチームはロシアにいた。モ
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<![CDATA[ 　少し未見の映画も片付けておきたいということで、『ミッション：インポッシブル/ゴースト・プロトコル』をDVDで視聴。言うまでもなくトム・クルーズ主演の『ミッション：インポッシブル』シリーズ第四作。<br /><br />　ブダペストで極秘ファイルを奪う任務に就いていたIMFエージェントのハナウェイたち。だが、簡単なはずだったその任務はハナウェイの死と任務の失敗で幕を閉じる。<br />　その後、ハナウェイなきあとのチームはロシアにいた。モスクワ刑務所に収容されているイーサン・ハントを救出し、ファイルを奪い返すミッションのリーダーを依頼するためだ。新たなチームを引き受けたイーサンは、ファイルを受け取る予定だった「コバルト」という男の正体を探るため、クレムリンに潜入するが……。<br /><br />　監督のブラッド・バードは、『トイ・ストーリー3』や『レミーのおいしいレストラン』『Mr.インクレディブル』なんてところを撮っているアニメ畑の人で、実写作品はなんとこれが初。大丈夫かいな？と思っていたが、いやいや、やってくれるではないですか。個人的には一作目が一番いいと思っているのだが、それと同程度もしくはそれ以上の満足感はある。<br />　まあ、御都合主義が目に余るのはハリウッド映画の常ではあるし、このシリーズではとりわけひどかったりもするが、それを笑って許せるぐらい本作はがんばっている。予告編やCMでさんざっぱら見せられたドバイの世界一の超高層ビルのアクションなどはもちろん凄いのだが、ホテルでの極秘ファイルの取引シーンなどは本来のスパイ映画らしい趣向でなかなかよろしい。<br /><br />　ただ、このぐらいのことは最近のエンタメ映画ではそれほど珍しいわけではない。本作がそれなりに面白いと感じた理由はどこにあるのか。<br />　つらつら考えてみるに、どうやら下手なドラマを削ぎ落としてスパイの活躍に絞っているところではないかと思えてきた。脇の人の小さいドラマはいろいろ詰め込んではいるのだが、よく考えるとトム・クルーズ演じる主人公イーサン・ハントに関しては、最近の映画には珍しいくらいドラマがないのである。だからチームリーダーである彼は任務に際し、何の迷いもなく危険に飛び込み、臨機応変に対処する。このプロフェッショナルな感じが非常に気持ちよい。ついでにいえば、それがストーリーのテンポにも貢献している。<br />　そういう意味では本作はトム・クルーズのための映画であり（当たり前っちゃ当たり前だけど）、トム・クルーズやっぱり凄いぞと再確認するための映画なのである。 ]]>
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<dc:subject>映画・DVD　ミステリ・サスペンス</dc:subject>
<dc:date>2012-04-29T23:33:05+09:00</dc:date>
<dc:creator>sugata</dc:creator>
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