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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "海外作家 シムノン, ジョルジュ"

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    06 03, 2023
ジョルジュ・シムノン『メグレと若い女の死』(ハヤカワ文庫)
 ジョルジュ・シムノンの『メグレと若い女の死』を読む。ハヤカワミステリで以前に読んだことがあるが、映画化に合わせて新訳文庫化されたということで手に取ってみた次第。 古典の新訳もすっかり定着した企画だが、シムノンの場合は未訳作品が多すぎるのか、純粋な新刊はたまに出るけれど、改訳はほぼなかった気がするので、これはいい企画。特にメグレものは珍しく、こういう機会に新たなファンを獲得してほしいものだ。  こ...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    07 25, 2022
ジョルジュ・シムノン『メグレと死体刑事』(読売新聞社)
 ジョルジュ・シムノンの『メグレと死体刑事』を読む。なにやら奇妙なタイトルだが、死体刑事とは、メグレの元同僚だった刑事のあだ名である。カーヴルという名前と「死体」を意味するカダーヴルの語呂合わせに加え、性格が陰気なことから名付けられたものらしい。 こんな話。メグレは知り合いの予審判事に呼び出され、田舎町で起こった事件の調査を個人的に依頼される。鉄道事故で死んだ被害者が実は殺害されており、その犯人が...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    08 23, 2021
ジョルジュ・シムノン『倫敦から来た男』(河出書房新社)
 ジョルジュ・シムノンの『倫敦から来た男』を読む。シムノンのノンシリーズは非ミステリーも多いが、これは比較的ミステリーの雰囲気をまとった作品。とはいえ興味の中心はやはり事件の謎なんかではなく、主人公が転落してゆく様であり、そうなるに至った心理である。 港町ディエップで夜勤の転轍手と働くマロワン。贅沢はできないが妻と二人の子どもを抱え、単調で平凡な毎日を過ごしていた。そんなある日の夜、マロワンは高所...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    10 13, 2020
ジョルジュ・シムノン『マンハッタンの哀愁』(河出書房新社)
 ジョルジュ・シムノンの『マンハッタンの哀愁』を読む。ノンシリーズの非ミステリ作品で、シムノン自身の体験をもとにした自伝的恋愛小説。 主人公はフランソワ・コンブという四十八歳になるフランスの俳優。妻もまた俳優だが、彼女は若い劇団員と浮気をして、コンブは別れ話を持ち出されてしまう。仕事で一緒になることを嫌ったコンブは、傷心のままニューヨークへ渡り、心機一転アメリカで仕事を続けようとする。しかし、思っ...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    07 16, 2020
ジョルジュ・シムノン『医師殺害事件』(湘南探偵倶楽部)
 仕事が立て込んでいて読書がなかなか進まず。そんなわけで本日も湘南探偵倶楽部さん復刻の小冊子(短編)でお茶を濁す。ものはジョルジュ・シムノンの『医師殺害事件』。かつて『新青年』に掲載されたものだ。  本作は安楽椅子探偵ジョゼフ・ルボルニュ(本書ではジョゼフ・ルボルニエ)シリーズの一作で、創元推理文庫からはルボルニュものの短編集『13の秘密』が出ているので、ご存知の方も多いと思う。ちなみに同書はメグレ...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    09 01, 2019
ジョルジュ・シムノン『ブーベ氏の埋葬』(河出書房新社)
 ジョルジュ・シムノンの『ブーベ氏の埋葬』を読む。ミステリ風味の強い普通小説である。まずはストーリー。 舞台は第二次世界大戦直後のパリ。セーヌ河岸の古本屋の店頭で、版画集をのぞいていたブーベ氏が突然息絶えてしまう。ブーベ氏は近所のアパルトメンに一人で暮らす老人だ。訪ねる人もなく身寄りがまったくないように思えたが、その死亡記事が写真とともに掲載されると、ブーベ氏の親族や知人が続々現れて……。  いやあ...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    04 06, 2019
ジョルジュ・シムノン『メグレの退職旅行』(角川文庫)
 ジョルジュ・シムノンのメグレ警視もの短編集『メグレの退職旅行』を読む。 以前に読んだ『メグレ夫人の恋人』という短編集は、『Les Nouvelles Enquetes de Maigret』(メグレ最新の事件簿)という短編集からセレクトしたものだったが、本書も同じ短編集から採られている。 どういう基準で作品が分けられたのかは不明だが、強いていえば『メグレ夫人の恋人』では比較的トリッキーな作品が多かった印象。かたや本書では、メグ...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    01 22, 2018
ジョルジュ・シムノン『メグレ夫人の恋人』(角川文庫)
 大雪なのでいつもよりは早めに帰宅。風呂上がりに雪かきをするはめになるとは夢にも思わなんだが(苦笑)。 本日の読了本はシムノンの短編集『メグレ夫人の恋人』。まずは収録作から。L'Amoureux de Madame Maigret「メグレ夫人の恋人」Peine de mort「死刑」La Fenetre ouverte「開いた窓」La Peniche aux deux pendus「首吊り船」Les Larmes bougie「蝋のしずく」Une erreur de Maigret「メグレの失敗」L'Affaire du boulevar...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    01 13, 2018
ジョルジュ・シムノン『片道切符』(集英社文庫)
 ジョルジュ・シムノンの『片道切符』を読む。1942年に刊行されたノンシリーズ作品で、いわゆる心理小説と呼ばれるもの。 シムノンはメグレ警視ものだけではなく、数多くの心理小説も残したが、そもそも心理小説とはフランス文学のお家芸みたいなもので、人間の心の微妙な綾を簡潔な文体で表現し、克明に分析しようとするのが特徴。この説明がそのままシムノンの小説の説明にも当てはまる。 こんな話。 殺人罪で逮捕され、仮釈...

Category: 海外作家 シムノン, ジョルジュ    09 03, 2017
ジョルジュ・シムノン『モンド氏の失踪』(河出書房新社)
 シムノンの『モンド氏の失踪』を読む。シムノンの文学寄りの作品をコレクションした河出書房新社の【シムノン本格小説選】からの一冊。 こんな話。パリで会社を経営するノルベール・モンド氏は再婚した妻と二人の子供にも恵まれ、すべてが幸せに見えた。しかし、妻はいつしか彼のことを理解しないようになり、子供たちは精神的に自立できず、モンド氏に頼りきる暮らしであった。 そんなある日のこと。モンド氏はなんとなく会社...

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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