Posted in "国内作家 江戸川乱歩"
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 02 24, 2023
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 IV 「影男」「赤いカブトムシ」』(集英社文庫)
- 江戸川乱歩の『明智小五郎事件簿 戦後編 IV 「影男」「赤いカブトムシ」』を読む。 乱歩が生んだ稀代の名探偵・明智小五郎。その明智の登場する作品を、物語の発生順にまとめた〈明智小五郎事件簿〉シリーズの最終巻である。これで戦前編、戦後編合わせて十六冊をようやく読み終えることができた。何となくひとつ宿題が終わった感じである。 このシリーズについてはほぼ再読作品ばかりであったが、時間軸という流れで読むとま...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 12 25, 2022
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 III 「サーカスの怪人」「妖人ゴング」』(集英社文庫)
- 名探偵・明智小五郎が登場する小説を、物語の発生順にまとめた〈明智小五郎事件簿〉シリーズ。その戦後編の三冊目、『明智小五郎事件簿 戦後編 III 「サーカスの怪人」「妖人ゴング」』を読む。 収録作は題名どおり少年探偵団ものの「サーカスの怪人」と「妖人ゴング」の二長篇を収録。個人的にはどちらも再読だが、読んだのはなんと小学生のとき以来となる。 「サーカスの怪人」は「グランド=サーカス」を舞台に暗躍する謎...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 08 31, 2022
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 II 「化人幻戯」「月と手袋」』(集英社文庫)
- 江戸川乱歩の生んだ名探偵・明智小五郎の活躍を、物語発生順にまとめた〈明智小五郎事件簿〉。その戦後編の二冊目にあたる『明智小五郎事件簿 戦後編 II 「化人幻戯」「月と手袋」』を読む。といっても実は戦前編が終わったときに、大人ものの長編だけでも続きを読みたくなり、『化人幻戯』はそのときに読んでしまっている。もちろん再読する手もあるのだが、まだ記憶が新しいので今回はパスし、久々の再読となる「月と手袋」の...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 06 28, 2022
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 I 「青銅の魔人」「虎の牙」「兇器」』(集英社文庫)
- 集英社文庫の「明智小五郎事件簿」が復活した。といっても既に六ヶ月以上も前のことになるので、何を今更の感しかないのだが、とりあえずめでたい。もちろん戦前編から読んでいる人はとっくにご承知だろうが、「明智小五郎事件簿」とは名探偵・明智小五郎の活躍を物語発生順に紹介するシリーズである。戦前編で完結したと思ったら、やはりリクエストが多かったらしく、戦後編がスタートしたのだ。 ただ、戦後編はジュヴナイルも...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 03 26, 2021
- 江戸川乱歩『うつし世の三重 江戸川乱歩三重県随筆集』(伊賀文学振興会)
- Twitterで少し呟いたが、『うつし世の三重 江戸川乱歩三重県随筆集』という本を購入した。昨年発売されていたのにまったく気づかなかった乱歩の随筆集で、たまたま西荻窪の書店で見かけ、驚いて即レジへ持っていった次第。 中身はというと、乱歩が生誕地・三重県について言及した文章を集めたもので、初めて活字化された文章もあるという。 ただし、家族や故郷、生活などについての随筆がメインだから、探偵小説についての言...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 05 11, 2018
- 江戸川乱歩『影男』(江戸川乱歩推理文庫)
- 江戸川乱歩の『影男』を読む。明智小五郎が登場する大人向け長篇としては最後の作品である。まずはストーリー。 裏社会に暗躍する神出鬼没の「影男」。彼は作家や実業家、慈善家、遊び人など、さまざまな顔と名前を使い分け、世の中の裏側を見ることを無常の楽しみとして生きる男であった。そんなある日のこと。影男は須原という男から“殺人請負会社"の顧問として参加してほしいと誘われる。影男が考えた殺人のアイデアを売って...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 05 08, 2018
- 江戸川乱歩『化人幻戯』(江戸川乱歩推理文庫)
- 集英社文庫で昨年4月に完結した「明智小五郎事件簿全12巻」はまだ記憶に新しいところだが、これは江戸川乱歩が生んだ希代の名探偵、明智小五郎の登場作品を、長短編問わず事件発生順にまとめたシリーズである。 また、本編を楽しむだけでなく、巻末につけられた平山雄一氏による年代記が便利で、こちらは事件発生年月の検証をメインに、当時の物語の舞台や世相などをもフォローしているからありがたい。 ひとつだけ注文がある...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 03 24, 2018
- 江戸川乱歩『江戸川乱歩からの挑戦状I SF・ホラー編 吸血鬼の島』(まんだらけ)
- 生誕記念とか没後○年とか、その関連で著作権フリーになったりとかで、まあ乱歩関連本がこの数年でずいぶん出版された。著作はもちろんだがノンフィクションや評論関係も多い。 本日の読了本は、そんな数ある乱歩関連本のなかでも変わり種に入る一冊。昨年の五月に漫画専門の古書店「まんだらけ」から発売された『江戸川乱歩からの挑戦状1 SF・ホラー編 吸血鬼の島』である。 雑誌『少年』に昭和29年〜38年まで連載された乱歩の...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 02 10, 2018
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿XII「悪魔の紋章」「地獄の道化師」』(集英社文庫)
- 江戸川乱歩の『明智小五郎事件簿XII「悪魔の紋章」「地獄の道化師」』を読む。名探偵・明智小五郎の活躍を物語発生順に紹介するシリーズも遂にこれが最終巻である。 まずは「悪魔の紋章」からいこう。 法医学の権威、宗像隆一郎博士が探偵業に手を染めるようになって数年。めきめきと頭角を現し、いまや明智小五郎と並んでその名を知られるようになったが、そんな宗像のもとへ脅迫状に悩まされる川手という実業家から調査依...
- Category: 国内作家 江戸川乱歩 01 07, 2018
- 江戸川乱歩『明智小五郎事件簿XI「妖怪博士」「暗黒星」』(集英社文庫)
- 日本のミステリ史に燦然と輝く名探偵といえば、なんといっても乱歩が創り出した明智小五郎を忘れてはならない。集英社文庫の〈明智小五郎事件簿〉は、そんな明智の活躍を事件発生順にまとめたシリーズであり、本日の読了本『明智小五郎事件簿XI「妖怪博士」「暗黒星」』は、その十一巻目にあたる。 まずは「妖怪博士」から。 少年探偵団の一員、相川泰二君が帰宅途中のこと。曲がり角に差し掛かるたび、何やら道路にマークを...