Posted in "海外作家 フェラーズ, エリザベス"
- Category: 海外作家 フェラーズ, エリザベス 12 29, 2018
- エリザベス・フェラーズ『カクテルパーティー』(論創海外ミステリ)
- 昨日は仕事納めで、本日は家の大掃除。すでに筋肉痛が出ているのが情けない。 本日の読了本はエリザベス・フェラーズの『カクテル・パーティー』。一ヶ月ほど前に読んだ『灯火が消える前に』が思いのほか良かったので、こちらも早々に手に取ってみた。1955年のノンシリーズ作品である。 ロンドン郊外にある小さな村で暮らす元女優のファニーと大学教授の夫バジル。ファニーは息子同然に可愛がってきた異母弟のキットが婚約した...
- Category: 海外作家 フェラーズ, エリザベス 12 01, 2018
- エリザベス・フェラーズ『灯火が消える前に』(論創海外ミステリ)
- エリザベス・フェラーズの『灯火が消える前に』を読む。 フェラーズの作品といえば今では創元から刊行されたトビー・&ジョージ・シリーズがよく知られているところだろう。健全なユーモアに味付けされた軽めの本格といったイメージで、最初に読んだときは、フェラーズってこういうコージーっぽいものも書くんだという新鮮な驚きであった。 ただ、それらは最初期の作風であり、フェラーズは早々にこのシリーズを打ち止めると、...
- Category: 海外作家 フェラーズ, エリザベス 09 18, 2009
- エリザベス・フェラーズ『嘘は刻む』(長崎出版)
- エリザベス・フェラーズの『嘘は刻む』を読む。 近年、紹介されてきたフェラーズの作品といえば、トビー・ダイク&ジョージ・シリーズに代表される、カラッとした明るさとユーモアが身上の本格ミステリである。一方、本作は、本格は本格だが、雰囲気はまるで正反対。登場人物全てが胡散臭さを漂わせ、終始、陰鬱なムードに包まれた作品だ。 とはいっても実は個人的にフェラーズのユーモアが苦手だったので、この暗さはまったく...
- Category: 海外作家 フェラーズ, エリザベス 03 16, 2009
- エリザベス・フェラーズ『ひよこはなぜ道を渡る』(創元推理文庫)
- エリザベス・フェラーズの『ひよこはなぜ道を渡る』を読む。 友人のジョンの屋敷を訪れたトビーは、自分の目を疑った。書斎に倒れているのはまぎれもないジョンの姿。部屋は荒れ果て、弾痕や血痕までが残されている。だが、驚いたことにジョンの死因は自然死だった。では弾痕や血痕は果たして何を意味しているのか。“死体なしの殺人”と“殺人なしの死体”で幕を開けるトビー&ジョージ最後の事件。 E・X・フェラーズなどと呼ば...
- Category: 海外作家 フェラーズ, エリザベス 11 23, 2002
- エリザベス・フェラーズ『その死者の名は』(創元推理文庫)
- エリザベス・フェラーズ『その死者の名は』読了。特に意図はしていないが、たまたま前回読んだアントニイ・バークリー『レイトン・コートの謎』と同じく、本書も作者のデビュー作である。創元推理文庫での再紹介が始まって以来、この一冊でほぼ初期の作品は出そろったことになるのかな? フェラーズも再紹介が進んで、バークリー同様ここ数年でずいぶん評価が上向いた作家だ。ただ、実は個人的にはそれほどのものかなぁという居...