Posted in "海外作家 デイリイ, エリザベス"
- Category: 海外作家 デイリイ, エリザベス 08 11, 2021
- エリザベス・デイリー『殺人への扉』(長崎出版)
- 今はなき長崎出版のクラシックミステリ叢書「Gem Collection」の読み残しを潰す読書。ものはエリザベス・デイリー『殺人への扉』。 普段は古書研究家として働き、ときには探偵の真似事も行うヘンリー・ガーメッジの元へ、友人のコルビーがある女性を助けてほしいとやってきた。 かつて夫を変死で失い、その後は世間から隠れるようにして暮らしてきたグレッグソン夫人。同居する年金生活社のストーナー夫人、従妹のセシリア、養...
- Category: 海外作家 デイリイ, エリザベス 10 28, 2016
- エリザベス・デイリー『閉ざされた庭で』(論創海外ミステリ)
- エリザベス・デイリーの『閉ざされた庭で』を読む。アガサ・クリスティが愛読していた作家というキャッチのとおり、その作風はアメリカ出身ながら英国本格探偵小説風味である。全体的に上品でまったり、それでいて底意地の悪さもちらほら窺えるというタイプ。 ただ我が国での人気はクリスティ・レベルとはいかず、これまではポケミスで『予期せぬ夜』、『二巻の殺人』の二冊、今はなき長崎出版のGemコレクションで『殺人への...
- Category: 海外作家 デイリイ, エリザベス 10 16, 2002
- エリザベス・デイリイ『二巻の殺人』(ハヤカワミステリ)
- 以前に読んだ『予期せぬ死』が思いがけないほど気に入ってしまったので、かねてから積んであった『二巻の殺人』に手を出す。一般的な評価はこちらの方が上とのことなので、かなり期待して読んだのだが。 古書鑑定家ガーマジのもとへロビナ・ボールガードという婦人が訪れた。しかし、彼女の依頼は古書鑑定ではなく、ガーマジの素人探偵としての腕を見込んでのものだった。 ボールガード一族の財産を一手に握る当主インブリー・...
- Category: 海外作家 デイリイ, エリザベス 06 29, 2002
- エリザベス・デイリイ『予期せぬ夜』(ハヤカワミステリ)
- 社会思想社が事実上の倒産らしい。またミステリ界にとって暗いニュース。社会思想社のミステリボックスといえば、今のミステリファンにはカドフェル・シリーズが最も有名だろうが、かつては小栗虫太郎や夢野久作や橘外男、山田風太郎など国産作家の選集なども盛り沢山で、古典ブームの前はここでしか読めないものも多かった(なんせ黒岩涙香の妙な妾論みたいなものもあったはず)。今では絶版も多く、古書価格はけっこうなものだ...