Posted in "国内作家 松本泰"
- Category: 国内作家 松本泰 08 14, 2014
- 松本泰『紫の謎』(パール文庫)
- 刊行時からネットで少し評判になっていた叢書の話をひとつ。 ミステリ者にはあまり馴染みのない出版社だが、主に中高生向けの参考書を作っている真珠書院という版元がある。ここが昨年から始めたパール文庫という文芸系の叢書があるのだが、このラインナップがすごい。 ルイス・キャロルやフランシス・ホジソン・バーネット、小川未明、菊池寛あたりはまだわかるけれど、そういったメジャー系に混じって松本泰や小酒井不木、...
- Category: 国内作家 松本泰 07 17, 2008
- 松本泰『松本泰探偵小説選II』(論創ミステリ叢書)
- 論創ミステリ叢書から『松本泰探偵小説選II』。収録作品は以下のとおりだが、このほか評論や随筆も十数編収録されている。「詐偽師」「死を繞る影」「秘められたる挿話」「死は死を呼ぶ」「黒い金曜日」「付鼻」「嗣子」「清風荘事件」「毒杯を繞る人々」「昇降機殺人事件」 結論から言うと、これまでに読んだ『清風荘事件』、『松本泰探偵小説選I』と大きな差はない。探偵小説としてはかなり苦しい作品ばかりで、推理や論理...
- Category: 国内作家 松本泰 09 03, 2007
- 松本泰『松本泰探偵小説選I』(論創ミステリ叢書)
- 基本的には温かい目でミステリを見ているつもりであり、ましてや昭和初期や大正時代の国産探偵小説には、多大なる愛を持って臨んでいるはずであったが、その気概をもってしても厳しかったのが松本泰の『清風荘事件』であった。 本日の読了本は『松本泰探偵小説選I』。『清風荘事件』のリベンジというわけではないが、いくら何でもあれはないだろうということで、非常に若干ではあるが期待を込めて読み出した一冊。まずは収録作...
- Category: 国内作家 松本泰 05 31, 2007
- 松本泰『清風荘事件』(春陽文庫)
- 戦前のビッグ・ネームといえば何をおいても江戸川乱歩であり、これに甲賀三郎、大下宇陀児が続く。三羽烏とまで言われた彼らが、戦前の探偵小説界を引っ張っていったのは異論のないところであろう。ただ、彼らに先んじて探偵小説の創作に手を染め、それどころか自ら出版社までを興して探偵小説に尽力した男がいた。それが松本泰だ。 本日の読了本はその松本泰による短編集『清風荘事件』。春陽文庫の探偵小説傑作選からの一冊で...