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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "国内作家 山本周五郎"

Category: 国内作家 山本周五郎    06 14, 2020
山本周五郎『混血児ジュリ』(湘南探偵倶楽部)
 湘南探偵倶楽部さん復刻の短編から山本周五郎『混血児ジュリ』を読む。かつて偕成社が発行していた雑誌『少女サロン』の昭和二十九年四月号に掲載されていた子供向け探偵小説である。 山本周五郎の子供向け探偵小説といえば、作品社の〈山本周五郎探偵小説全集〉やそれをベースにした新潮文庫の〈周五郎少年文庫〉であらかた読めると思っていたのだが、本作はそのどちらにも未収録ということで、よくまあ、そんな作品を探してく...

Category: 国内作家 山本周五郎    05 20, 2011
山本周五郎『山本周五郎探偵小説全集3怪奇探偵小説』(作品社)
 いやー、これは堪らん。 何が堪らんって『山本周五郎探偵小説全集3怪奇探偵小説』の話なんだけれど、これまで『~1少年探偵・春田龍介』、『~2シャーロック・ホームズ異聞』と読んできて、もう期待をまったく裏切らないこのテンションの高さ。そりゃ現代のミステリに比べればいろいろ問題もあるのだが、戦前にこの圧倒的エネルギーで書かれたジュヴナイル・ミステリに対し、何の文句のつけようがあるというのか。 「南方十字星...

Category: 国内作家 山本周五郎    09 26, 2008
山本周五郎『山本周五郎探偵小説全集2シャーロック・ホームズ異聞』(作品社)
 『山本周五郎探偵小説全集2シャーロック・ホームズ異聞』を読む。 第一巻は少年探偵・春田龍介の活躍を描いたジュヴナイル集だったが、第二巻ではホームズやルパンなど海外ミステリの影響を受けたと思われる作品を集めたものが中心。ただ、こちらも実は半数がジュヴナイルであり、第一巻と同様かなり破天荒な物語が揃っていそうで、これは期待するしかあるまい(笑)。まずは収録作。「シャーロック・ホームズ」「猫眼石殺人事件...

Category: 国内作家 山本周五郎    01 22, 2008
山本周五郎『山本周五郎探偵小説全集1少年探偵・春田龍介』(作品社)
 昨年秋頃から作品社の「山本周五郎探偵小説全集」が刊行され始めたことはご存じの方も多いだろう。だが山本周五郎の書いた探偵小説といえば、せいぜい『寝ぼけ署長』が知られている程度で、逆に言うとそれぐらいしか作品がないと思っていた人もまた多いのではないか。 かくいう管理人も今はなき探偵小説誌『幻影城』で特集を読んだことがあるので、多少は他の探偵小説の存在を知ってはいたものの、全集の全貌が明らかになるにつ...

Category: 国内作家 山本周五郎    12 18, 2007
山本周五郎『寝ぼけ署長』(新潮文庫)
 山本周五郎という作家がいる。言うまでもなく『赤ひげ診療譚』や『青べか物語』をはじめとする膨大な傑作の数々を著した大衆作家である。 だが、そんな山本周五郎が探偵小説をいくつか残していたことは、知識としては持っていたものの、これまでその作品を読もうと思ったことはなかった。浅はかにも、山本周五郎にとっては探偵小説など余技に等しく、それほどの作品ではないのだろうとの、こちらの実に勝手なる思いこみからであ...

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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