Posted in "海外作家 イネス, マイクル"
- Category: 海外作家 イネス, マイクル 10 08, 2021
- マイケル・イネス『ソニア・ウェイワードの帰還』(論創海外ミステリ)
- クラシックミステリの翻訳が盛んになった昨今だが、メジャーどころでもなかなか翻訳されない作家もいる。翻訳が大変だからなのか、セールスに結びつかないからなのか、おそらくその両方なのだろうけれど、マイケル・イネスもそんな作家の一人。ひと頃は毎年、何らかの邦訳が出ている時期もあって、一応は邦訳が十五作ほどあるけれど、現在の現役本はその半数ぐらいだろう。少なくはないけれど、別名義も含めると七十冊以上の小説...
- Category: 海外作家 イネス, マイクル 04 24, 2009
- マイクル・イネス『アリントン邸の怪事件』(長崎出版)
- ここ数年で翻訳されているイネスの作品はほとんど初期のものが中心だが、本日の読了本『アリントン邸の怪事件』は珍しく後期の作品。 文学趣味や学術的な蘊蓄に彩られた高尚な探偵小説を書きたかったのか、それとも一定のルールにのっとった様式的バカ話が書きたかったのか、実はいまでも確信を持てないままイネスの作品を読みすすめているのだけれど、いつもちぐはぐな読後感ばかりが残る始末。個人的には『証拠は語る』がもっ...
- Category: 海外作家 イネス, マイクル 08 20, 2007
- マイクル・イネス『証拠は語る』(長崎出版)
- マイクル・イネスの『証拠は語る』を読む。 ネスフィールド大学の構内で、ブラックローズ教授が落下した隕石によって死亡するという事件が起こる。状況からブラックローズは殺害されたらしいとわかり、捜査を開始するアプルビイ。だが、なんとも掴みどころのない大学関係者らの証言に、捜査は遅々として進まなかった。やがて第二の事件が発生し……。 実は『ストップ・プレス』『アプルビイズ・エンド』といったスラップスティッ...
- Category: 海外作家 イネス, マイクル 06 17, 2007
- マイクル・イネス『アプルビイズ・エンド』(論創海外ミステリ)
- マイケル・イネスの『アプルビイズ・エンド』を読む。 ある事件の調査で列車に揺られていたアプルビイ警部。しかしいい加減な時刻表と大雪のせいで乗り継ぎには間に合いそうもなく、車内で知り合ったレイヴンという一家の館に泊めてもらうことになる。ところが館へ向かう途中で迎えの馬車が川で立ち往生、アプルビイはジュディスというレイヴン家の娘と館をめざすが、途中で馬車の御者が死体となって、雪に首まで浸かっていると...
- Category: 海外作家 イネス, マイクル 01 14, 2007
- マイクル・イネス『ストップ・プレス』(国書刊行会)
- 『インサイドマン』を観る。デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、ウィレム・デフォーといった巧い役者をそろえ、知的ゲームとしての銀行強盗事件を楽しませてくれる、といった内容。スパイク・リー監督には珍しく完全な娯楽作品だが、細かい伏線や終盤のどんでん返しにも気を配っているのがよくわかり、なかなか頑張っている。十分に楽しめる力作。 ただ、ミステリを普段から読み慣れている私の...