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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "海外作家 アルテ, ポール"

Category: 海外作家 アルテ, ポール    09 14, 2023
ポール・アルテ『星を盗む者』(行舟文化)
 昨日読んだ『吸血鬼の仮面』に付録としてついていた小冊子『星を盗む者』を読む。オーウェン・バーンズものの短篇である。 齢七十をを超えた名探偵オーウェン・バーンズと相棒のアキレスが田舎町へ小旅行に出かけたときのこと。昼間は自然を散策し、夜はビストロで星空を見ながらワインを楽しむ二人に、一人の男が話しかけてきた。子供の頃、この満天の星空からすべての星が消えてしまった体験をしたというのだ。しかも、星が見...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    09 13, 2023
ポール・アルテ『吸血鬼の仮面』(行舟文化)
 ポール・アルテの『吸血鬼の仮面』を読む。行舟文化からアルテの小説が出るようになってもう五年ほどになるが、よくぞ続いているものだと思う。内容はアルテらしくオカルト趣味を打ち出した本格ミステリが中心だけれど、若干、クセがあるというか、ひねくれたアプローチが多いの特徴的。出来に若干ばらつきがあるのは難だが、それでも一応は読んでおきたいと思わせる魅力がある。 ただ、内容は良いとして、アルテ自作の絵を使っ...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    06 12, 2022
ポール・アルテ『死まで139歩』(ハヤカワミステリ)
 ブログ復活とか書きながらあっという間に十日近く経ってしまった。いや、なかなか通常営業には戻せないものである。とりあえずポール・アルテの『死まで139歩』をようやく読み終えたので感想をアップする。 こんな話。ロンドンのある夜、ネヴィル・リチャードソン青年はある女性から、暗号のような言葉を投げかけられる。すぐにそれは女性の人間違いだったことがわかるが、ネヴィルは事件に巻き込まれているような、その女性の...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    01 06, 2022
ポール・アルテ『怪狼フェンリル』(行舟文化)
 『混沌の王』の付録小冊子として付いてきた「怪狼フェンリル」を読む。 本編同様、こちらも雪密室もの。雪の降り積もった朝のこと、狼の仕業としか思えない婦人の死体が発見され……という一席。 雪の山荘的な舞台装置といい、けっこうな数の登場人物といい、さらっと流してはいるが、しっかり書き込めば長編でも通用しそうな贅沢な作りである。フェンリルを用いた雰囲気作りもよくて、トリックこそずばぬけたものではないにせよ...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    01 05, 2022
ポール・アルテ『混沌の王』(行舟文化)
 ポール・アルテの『混沌の王』を読む。美術評論家のアマチュア探偵オーウェン・バーンズものの第一作。 こんな話。両親の事故死をきっかけにイギリスに帰国したアキレス・ストック。彼はひょんなことからオーウェン・バーンズと知り合い、探偵仕事を手伝うよう懇願される。それはロンドン郊外の村に住むマンスフィールドという一家を訪ね、そこで起こっている事件の調査をするというものだった。 二世紀も前のこと、マンスフィ...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    01 26, 2021
ポール・アルテ『粘土の顔の男』(行舟文化)
 ポール・アルテの『殺人七不思議』に付いてきた短篇一話収録の小冊子『粘土の顔の男』を読む。 長編ばかりが紹介されているアルテだが、もちろんそれが悪いわけではないけれど、アルテの本領はむしろワンアイデアをサクッと活かす短篇にこそあるのではないかと思っている。そういう意味で行舟文化のアルテ新刊についてくる付録の短篇は、いつも楽しみなのだ。いずれ一冊にまとめてくれるとありがたい。  さて、本作は例によっ...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    01 23, 2021
ポール・アルテ『殺人七不思議』(行舟文化)
 ポール・アルテの『殺人七不思議』を読む。版元を行舟文化に移しての三冊目で、美術評論家のオーウェン・バーンズ・シリーズの一冊である。 ちなみに過去、行舟文化から出たアルテのオーウェン・バーンズものは、一冊目がシリーズ四作目の『あやかしの裏通り』で2005年の作、二冊目『金時計』はシリーズ七作目で2019年の作、そして三冊目の本作はシリーズ二作目で1997年の作となっている。 見事なまでにランダムだが、これは何...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    11 11, 2019
ポール・アルテ『花売りの少女』(行舟文化)
 行舟文化が刊行を続けているポール・アルテの作品には、予約特典として短編を収録した小冊子がつけられているが、本日の読了本もそのひとつ。先月読んだ『金時計』の特典『花売りの少女』である。 こんな話。十二月のある日のこと、美術評論家にして名探偵のオーウェン・バーンズは、レストランで知り合った劇作家の男から、かつてクリスマスの夜に起こったという不思議な話を聞かされる。 それはケチで冷酷な大富豪から店をク...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    10 20, 2019
ポール・アルテ『金時計』(行舟文化)
 ポール・アルテの『金時計』を読む。日本での版元が行舟文化に変わっての二冊目だが、なんと本作は本国で今年出たばかりの最新刊だ。というか、実は本国フランスより日本での刊行が先になったとかで、どういう事情があったかは知らないが、とりあえず日本のファンとしては嬉しい一冊である。 まずはストーリー。 1911年の冬のこと。織物輸入会社の社長ヴィクトリア・サンダースは、双子の弟のダレン、副社長のアンドリューとア...

Category: 海外作家 アルテ, ポール    07 28, 2019
ポール・アルテ『斧』(行舟文化)
 フランスでは珍しい本格ミステリを追求している作家ポール・アルテ。初紹介時は日本でもかなり人気を集めたようだが、セールスの不振からか、ここ数年はしばらく翻訳が途絶えてしまい、それを復活させたのが行舟文化という小さな出版社だった。 本日の読了本『斧』は、その行舟文化が『あやかしの裏通り』の予約特典としてつけた小冊子で、短編「斧」を収録している。  美術評論家にして探偵のオーウェン・バーンズが友人とク...

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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