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 密室殺人というのは、探偵小説好きのなかでも特にコアな層に訴えると思われがちだが、例えば私みたいに基本的にミステリはなんでも好き、という人間にも十分訴える力を持っている。ただし、そのネタが素晴らしいときに限るのであって、密室が出ていれば何でもよいというわけでは、決してない。

 そんなわけで二階堂黎人と森英俊の共編による『密室殺人コレクション』だが、これは残念ながらそこまでの手応えは感じなかった。あの怪作『赤い右手』を書いたロジャーズの中編がドカンと載っているなど、資料的な価値や歴史的な価値はあると思うのだが、読んでいる間至福の時を過ごせたかと聞かれれば、「うぅ」と思わず口ごもってしまうだろう。
 気に入ったものとしてはロバート・アーサーの「ガラスの橋」やアーサー・ポージズの「インドダイヤの謎」あたりが面白いとは思ったが、この両作品の本質は密室殺人とは別のところにあると思うしなぁ。
 同趣向の作品集といえば、同じく森氏が編集した新樹社の『これが密室だ!』があるが、あちらの方が全然良かった気がする。
 ちなみに収録作は以下のとおり。貴重なメンツだとは思うのですがね。

ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ「つなわたりの密室」
マックス・アフォード「消失の密室」
ジョゼフ・カミングズ「カスタネット、カナリア、それと殺人」
ロバート・アーサー「ガラスの橋」
アーサー・ポージズ「インドダイヤの謎」
サミュエル・ホプキンズ・アダムズ「飛んできた死 三つの文書と一本の電報による物語」


テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌



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