Posted in "国内作家 仁木悦子"
- Category: 国内作家 仁木悦子 11 17, 2013
- 仁木悦子『仁木悦子少年小説コレクション3 タワーの下の子どもたち』(論創社)
- 論創社の「仁木悦子少年小説コレクション」の最終巻となる『仁木悦子少年小説コレクション3 タワーの下の子どもたち』を読了。「タワーの下の子どもたち」「水曜日のクルト」「ピコポコものがたり」「未収録童話集」「随筆編」 長篇「タワーの下の子どもたち」を丸ごと収めると同時に、大井三重子名義の童話をできるかぎり収録し、大井三重子全集ともいえる本書。収録作が多すぎるのでさすがに全作紹介は勘弁してもらいたいが...
- Category: 国内作家 仁木悦子 09 13, 2013
- 仁木悦子『仁木悦子少年小説コレクション2 口笛探偵局』(論創社)
- 『仁木悦子少年小説コレクション2 口笛探偵局』を読む。論創社の「少年小説コレクション」シリーズの一冊。まずは収録作。「なぞの黒ん坊人形」「やきいもの歌」「そのとき10時の鐘が鳴った」「影は死んでいた」「盗まれたひな祭り」「あした天気に」「まよなかのお客さま」「やさしい少女たち」「雪のなかの光」「緑色の自動車」「消えたケーキ」「口笛たんてい局」 仁木悦子の作品はそつがない。つぼを押さえているというか...
- Category: 国内作家 仁木悦子 04 20, 2013
- 仁木悦子『仁木悦子少年小説コレクション1 灰色の手帳』(論創社)
- 本日は久々に西荻窪へ。盛林堂書房さんが昨年から始めたミステリアス文庫の最新巻『大阪圭吉作品集成』の受け取りである。先日の狩久全集と違って、実に手作り感溢れた小冊子という風貌の『大阪圭吉作品集成』だが、単行本未収録の作品ばかりだそうなのでこちらも読むのが楽しみである。 本日の読了本は『仁木悦子少年小説コレクション1 灰色の手帳』。山田風太郎に続く論創社の「少年小説コレクション」シリーズの一冊。まずは...
- Category: 国内作家 仁木悦子 01 20, 2013
- 仁木悦子『探偵三影潤全集3 赤の巻』(出版芸術社)
- 本日の読了本は仁木悦子の『探偵三影潤全集3 赤の巻』。『白の巻』『青の巻』と続いてきた私立探偵、三影潤シリーズの最終巻。本作では『赤の巻』と題して、秋をテーマにした作品がまとめられている。収録作は以下のとおり。「くれないの文字」「夢魔の爪」「どこかの一隅で」「暗緑の時代」「アイボリーの手帖」「緋の記憶」「数列と人魚」 三影潤ものを読んでいて、いつも気になっていたことがある。それは仁木悦子がどこま...
- Category: 国内作家 仁木悦子 11 04, 2012
- 仁木悦子『探偵三影潤全集2 青の巻』(出版芸術社)
- 仁木悦子の『探偵三影潤全集2 青の巻』を読む。私立探偵の三影潤を主人公とするハードボイルド風味の短編小説集。「ハードボイルド風味」などと書いてしまうと、少し否定的なニュアンスにとられるかもしれないが、決してそんなことはなくて、仁木悦子が本来備えている明快かつ爽やかな作風に謎解き、これにハードボイルドがミックスされた、仁木悦子独特のハードボイルド世界ととらえていただきたい。 「沈丁花の家」「蜜色の月...
- Category: 国内作家 仁木悦子 07 27, 2012
- 仁木悦子『探偵三影潤全集1 白の巻』(出版芸術社)
- 出版芸術社の実質的な仁木悦子全集も数年かけてぼちぼちと読んできたが、ようやく三影潤シリーズに着手できた。本日の読了本は『探偵三影潤全集1白の巻』。 仁木悦子といえば、明るくハートウォーミングな作風+本格謎解きものといったイメージがやはり先に立つが、いくつか例外的な作品があることもまた知られている。その代表格が、私立探偵の三影潤を主人公としたハードボイルドのシリーズだ。 本書にはシリーズ唯一の長篇...
- Category: 国内作家 仁木悦子 10 21, 2009
- 仁木悦子『子供たちの探偵簿3夜の巻』(出版芸術社)
- 仁木悦子の『子供たちの探偵簿3夜の巻』を読む。著者お得意の子供を主人公にしたミステリを集めたシリーズで、これが最終巻。収録作は長篇『灯らない窓』を含む以下の三作。「灯らない窓」「小さな矢」「聖い夜の中で」 子供を主人公にしているとはいえ、仁木悦子のそれはジュヴナイルではなく、あくまで大人向けだ。子供の視点から事件を描くことで、社会の有り様や人間模様をより鮮明に浮かび上がらせようとする。 ただ、...
- Category: 国内作家 仁木悦子 10 03, 2008
- 仁木悦子『子供たちの探偵簿2昼の巻』(出版芸術社)
- 仁木悦子の『子供たちの探偵簿2昼の巻』を読む。仁木悦子の子供を主人公にした作品ばかりを集めたシリーズの二巻目。まずは収録作から。「あの人はいずこの空に」「まよなかのお客さま」「消えたおじさん」「うさぎを飼う男」「悪漢追跡せよ」「老人連盟」「倉の中の実験」「壁の穴」「誘拐者たち」 全体的な印象は『子供たちの探偵簿1朝の巻』とほぼ同じである。とにかく子供を主人公に据える必然性がしっかりしており、物語...
- Category: 国内作家 仁木悦子 01 24, 2008
- 仁木悦子『子供たちの探偵簿1朝の巻』(出版芸術社)
- 少年探偵・春田龍介のせいで、もう少しこの手のものを読みたくなり、仁木悦子の『子供たちの探偵簿1朝の巻』に手を出す。 すべて小学五、六年生が主人公だが、春田龍介シリーズと大きく異なるのは、彼らがごくごく普通の子供たちであるということ(ま、当たり前ですが)。偶然に巻き込まれた事件のなか、彼や彼女はほんの少しの勇気と知恵を振り絞って、事件を解決に導いてゆく。収録作は以下の十編。「かあちゃんは犯人じゃな...
- Category: 国内作家 仁木悦子 10 10, 2006
- 仁木悦子『名探偵コレクション3点の巻 砂村朝人の全事件』(出版芸術社)
- 仁木悦子の『名探偵コレクション3点の巻 砂村朝人の全事件』を読む。翻訳事務所を経営する砂村朝人を主人公としたシリーズをまとめたもの(といっても長編『青じろい季節』と短編「縞模様のある手紙」の二作のみ)に、ボーナストラックとしてノンシリーズ作品「一本のマッチを擦る時」を加えた構成である。 『青じろい季節』について少々書いておこう。これはハードボイルドテイストの本格作品であり、仁木兄妹シリーズとはやは...