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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "国内作家 連城三紀彦"

Category: 国内作家 連城三紀彦    04 13, 2023
連城三紀彦『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』(中公文庫)
 連城三紀彦の短篇集『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』を読む。解説には「これがおそらく連城三紀彦最後の新刊」と書かれており、実際、書籍化されていない作品はもう短編がいくつかぐらいしか残っていないようだ。そういう状況で刊行される短篇集だから、本書もおそらく落穂拾い的なものかと思っていたが、これがどうしてどうして、十分に楽しめる短篇集であった。 I 部「黒真珠」「過剰防衛」「裁かれる女」「紫の車」「ひ...

Category: 国内作家 連城三紀彦    07 25, 2021
連城三紀彦『私という名の変奏曲』(ハルキ文庫)
 連城三紀彦『私という名の変奏曲』を読む。 世界的ファッションモデルとして活躍する美織レイ子。しかし彼女は十八歳のとき交通事故で顔に大怪我を負い、アメリカでの整形手術によって完璧な美貌を手に入れた過去をもつ。そんな彼女が今もなお憎む七人の男女がたが、その七人もまたレイ子を激しく憎んでいた。 そしてあるとき。レイ子は七人の誰かによって自分を殺させるという計画を実行に移す……。  これはまた何というか(...

Category: 国内作家 連城三紀彦    02 14, 2021
連城三紀彦『恋文』(新潮文庫)
 連城三紀彦が恋愛小説へと移行する契機ともなった作品集『恋文』(現在は『恋文・私の叔父さん』に改題)を読む。何を今さらの一冊ではあるのだが、恥ずかしながら連城三紀彦の恋愛小説を読むのはこれが初めて。とりあえず本書は直木賞受賞作でもあリ、世評も高いことから、まあ最適だろうということで手に取ってみた。 収録作は以下のとおり。「恋文」「紅き唇」「十三年目の子守歌」「ピエロ」「私の叔父さん」  恋愛小説集...

Category: 国内作家 連城三紀彦    01 30, 2021
連城三紀彦『敗北への凱旋』(ハルキ文庫)
 連城三紀彦の『敗北への凱旋』を読む。なんでも来月、創元推理文庫で本作が復刊されるということで、手持ちのものを掘り出してみた次第。作品自体初期の代表作といわれているので、いいきっかけを作ってもらった感じである。 こんな話。戦後まもない頃のクリスマスイブ。痴情のもつれか、安宿で隻腕の男が女に射殺されるという事件が起こる。容疑社は中国人女性の玲蘭。彼女は男の情婦をも殺し、自分も海へ身を投げてしまう……。...

Category: 国内作家 連城三紀彦    07 02, 2020
連城三紀彦『運命の八分休符』(創元推理文庫)
 久々の連城三紀彦である。まだ未読が多いのでもう少しペースをあげたいところだが、最後に読んだのがもう四年前とは嫌になる。その間に新刊もけっこう出ているしなぁ。 だいたい昭和の作家はメジャーどころだけでも多岐川恭や笹沢左保、泡坂妻夫、中町信、松本清張、結城昌治、梶龍雄、陳舜臣、小泉喜美子、土屋隆夫や、天藤真、戸川昌子、中井英夫、西村京太郎、海渡英祐などなど、読みたい作家が目白押しで、うっかりしている...

Category: 国内作家 連城三紀彦    04 16, 2016
連城三紀彦『青き犠牲』(光文社文庫)
 連城三紀彦の『青き犠牲(いけにえ)』を読む。ギリシャ悲劇のオイディプス王の伝説をモチーフとした初期の長篇である。 まずはストーリー。有名な彫刻家、杉原完三を父にもつ高校生・鉄男。同級生の順子とは恋人同だが、順子はここ最近、鉄男の様子がおかしいことに悩んでいた。無気力や無関心さが目立ち、ときには他者に対し激しく反抗的な態度を見せることもある。 そんなある日、鉄男の父・完三鉄男が自宅兼アトリエから姿...

Category: 国内作家 連城三紀彦    08 15, 2015
連城三紀彦『夜よ鼠たちのために』(宝島社文庫)
 連城三紀彦の短編集『夜よ鼠たちのために』を読む。もとは新潮文庫で出たものだが長らく品切れ状態。いったんはハルキ文庫で三編をプラスして復刊されたが、何とまたもや品切れに。それが『このミステリーがすごい! 2014年版』の「復刊希望! 幻の名作ベストテン」で一位に輝いたことをきっかけに、宝島社が再度復刊したものである。 以下、収録作。「二つの顔」「過去からの声」「化石の鍵」「奇妙な依頼」「夜よ鼠たちのため...

Category: 国内作家 連城三紀彦    04 11, 2015
連城三紀彦『人間動物園』(双葉文庫)
 連城三紀彦の『人間動物園』を読む。著者の誘拐ものの傑作として知られる作品だが、恥ずかしながらこれが初読である。 記録的な大雪に都市機能が麻痺する中、埼玉県西北部の外れに住むある女性から誘拐事件の知らせがあった。その女性は前日に犬の誘拐を通報してきた経緯があるため、警察も半信半疑で通報先へ向かう。だが、今回は紛れもなく人間の誘拐事件、しかも誘拐されたのは大物政治家の孫娘であった。 問題はそれだけで...

Category: 国内作家 連城三紀彦    07 26, 2014
連城三紀彦『黄昏のベルリン』(講談社文庫)
 連城三紀彦の『黄昏のベルリン』を読む。 叙情溢れるミステリや男女の機微を描くことに定評ある著者が書いた国際謀略小説。その意外性もあったのか、1988年の文春ミステリーベスト10で見事1位に輝いた作品なのだが、恥ずかしながらこれが初読。 冒頭からして魅せる。 リオデジャネイロでは娼婦を殺害するハンスと呼ばれた男。ニューヨークの空港では裏の顔を互いに隠し、偽りの友情を演じる二人の男。東ベルリンでは愛する人...

Category: 国内作家 連城三紀彦    02 16, 2014
連城三紀彦『宵待草夜情』(ハルキ文庫)
 連城三紀彦の短編集『宵待草夜情』を読む。収録作は以下のとおり。「能師の妻」「野辺の露」「宵待草夜情」「花虐の賦」「未完の盛装」  収録作のどれもが女性を主人公にし、その特殊な恋愛模様を著者ならではの美麗な文章でまとめた傑作短編集である。『戻り川心中』にほぼ匹敵する出来とみていいが、あちらほどのトリッキーさはなく、むしろ女たちの情念や生き様により深くアプローチした恰好か。 その情念の行きつく果てに...

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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