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 北原尚彦の『シャーロック・ホームズ 秘宝の研究』を読む。熱烈なシャーロキアンとして知られる北原氏がこれまで集めてきたシャーロック・ホームズ関係の映画・ドラマ・翻案小説・コミックスなどのコレクションを紹介する本。
 まあ、それ以上でもそれ以下でもないのだけれど、ホームズファンはもちろん単なるミステリファンであっても十分に楽しい一冊だろう。

 シャーロック・ホームズ秘宝の研究

 管理人はミステリマニアだとは自覚しているが、決してシャーロキアンではない。それでもホームズという存在は別格であり、その映画やコミックなどがあるとやはり気になるわけで、ホームズ本がたびたび出版されるのも、そうしたミステリマニアの奥底に響くものがあるからだろう。
 個人的には映像系の話が興味深く 、特にソ連系ホームズのネタはなかなか。反対にカンバーバッチの『SHERLOCK(シャーロック)』はいい加減食傷気味で、人気にあやかりたい気持ちはわかるが、他にもっと紹介すべきものはあると思うけどね。

 ところで、こういう本が出るとたびたびマニアの自己満足本みたいな書かれ方をすることもあるのだが、その道のマニアの成果がこうした形で一般に還元されるというのは非常にいいことである。ともすれば本当に所有者個人で楽しんで終わりという美術品などもあるわけで、どんなジャンルにせよ、やはりそれぞれの方面の研究を進めるうえで、こうした発表はどんどんやったほうがよい。
 惜しむらくはせっかくこれだけのモノを集めているのだから、もう少し巻末資料などでデータベースとしての機能を加えてほしかったところだ。


テーマ:評論集 - ジャンル:本・雑誌


 昨日紹介した『別冊宝島1957 増補改訂版 刑事コロンボ完全捜査記録』といっしょに買った本をもう一冊。こちらも同じく「別冊宝島」のシリーズで、『別冊宝島1965 シャーロック・ホームズ完全解読』。これまでの「別冊宝島」のミステリ系ガイド本と同様に、聖典のホームズ譚全六十作を解説した作りである。
 BBCのテレビドラマ『SHERLOCK(シャーロック) 』のヒットが少なからず影響しているのではあろうが、いいかげんホームズ関係も食傷気味ではある(苦笑)。これとは別に『SHERLOCK(シャーロック) 』の翻訳物のガイド本『シャーロック・ケースブック』も出ているが、こちらは何となくデザインがそそらないのでスルー。ぬるいファンで申し訳ない(笑)。

 別冊宝島1965 シャーロック・ホームズ完全解読

 さて『別冊宝島1965 シャーロック・ホームズ完全解読』だが、こちらは聖典のガイドブックとしてはなかなか良書である。
 ホームズの評論やガイドブックは聖典のみならず映像関係に焦点を当てたものや贋作を紹介したものまで山ほど出ているが、こちらはイラストを交えて全作をわかりやすく解説したもの。この全作というのがミソで、これが今までありそうでなかったのだ。犯行現場の図や蘊蓄、初出などのスペックも入れているし、こういう形で見られるのはなかなか便利。シャーロキアンの方々には物足りない内容だろうが、「何かテレビや映画も面白かったし原作も読んでみようか」という人には間違いなくおすすめ。
 正直、これだけで元はとれると思うが、ほかにもドイルやベーカー街、登場人物や映像や贋作、書影などをさらっとコラムレベルでご紹介。最近のホームズ本の例にもれず『SHERLOCK(シャーロック) 』に相当なページをあてているのはうんざりだが、まあこれは売ることを考えたら仕方ないか。

 個人的にやってほしかった企画としては、原作のエピソードがどの映画やテレビに使われているかという検証。逆はよくあるんだよね、このホームズ映画にはこれこれのネタが使われているとか。本書にもそういう記事はある。ただし、この作品がどの映画どのドラマで使われたかという逆引きはあまり見当たらない。何のため、とは聞かないように(笑)。単なる個人的な興味の問題である。
 あと、不満な点としては、これも「別冊宝島」でちょくちょく見られるのだが、意味のない捨てカット。正直ページの埋め草としか思えないイラストの使い方はどうかと思う。しかもレベル的にもやや厳しい。イラスト自体に大きな意味がある記事が多い本で、この使い方はないよなぁ。

 ま、そんな欠点もありながらトータルでは満足。パラパラ眺めているだけでも楽しい一冊である。


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