Posted in "海外作家 ヤンソン, トーベ"
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 09 26, 2021
- トーベ・ヤンソン『トーベ・ヤンソン短篇集』(ちくま文庫)
- ムーミンの作者として有名なトーベ・ヤンソンを描いた映画『トーベ』が10月から公開されるというので、長らく積んであった、ちくま文庫の『トーベ・ヤンソン短篇集』を読んでみる。まずは収録作。〈子ども時代〉「夏について」「往復書簡」「カリン、わが友」〈創作〉「森」「猿」「愛の物語」「自然の中の芸術」「リス」「絵」〈奇妙な体験〉「嵐」「ショッピング」「植物園」〈旅〉「汽車の旅」「見知らぬ街」「時間の感覚」「...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 02 28, 2015
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の十一月』(講談社文庫)
- 昨年からボチボチと読み進めていたトーベ・ヤンソンのムーミン・シリーズも本作で打ち止め。アニメで知ったムーミンとはまったく異なる世界を堪能してきたのだが、最終作たる『ムーミン谷の十一月』はそのなかでも極めつけの異色作品であった。 冬も間近な十一月。長い冬眠の時期を前に、人恋しくなってムーミン家に集まってきたスナフキン、ヘムレン、フィリフヨンカ、ホムサ・トフト、ミムラねえさん、スクルッタおじさん。し...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 12 27, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミンパパ海へいく』(講談社文庫)
- ムーミン・シリーズの第八作、『ムーミンパパ海へいく』を読む。 夏頃からムーミンの原作小説を読んできたが、きっかけは今年が著者トーベ・ヤンソンの生誕百周年であったこと、もうひとつは世界観がアニメと小説でかなり異なるということに興味があったからだ。 実際、これまで七作を読んできて、予想以上に暗く陰のある世界観、エキセントリックな登場人物たちは、これまでアニメでの印象がほとんどだった管理人にとってかな...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 11 12, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の仲間たち』(講談社文庫)
- ムーミン・シリーズ第七作目の『ムーミン谷の仲間たち』を読む。ムーミン谷の様々なキャラクターたちをそれぞれ主人公にした、シリーズ唯一の短編集。収録作は以下のとおり。「春のしらべ」「ぞっとする話」「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」「世界でいちばんさいごのりゅう」「しずかなのがすきなヘムレンさん」「目に見えない子」「ニョロニョロのひみつ」「スニフとセドリックのこと」「もみの木」 短編集という...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 10 16, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の冬』(講談社文庫)
- トーベ・ヤンソンの『ムーミン谷の冬』を読む。シリーズ第六作。 松葉をたっぷりと食べて冬眠に入ったムーミンやその仲間たち。ムーミンたちは昔からは11月から4月まで冬眠するのが習わしで、今までそれが破られたことはない。ところがなぜかたった一人、ムーミントロールは冬の真っ只中で目覚めてしまう。 はじめて見る雪の世界はしんとして、すべてが止まってしまった世界のようだ。起こしても起きないパパやママ、葉っぱが...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 09 27, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の夏まつり』(講談社文庫)
- ムーミン・シリーズの五作目『ムーミン谷の夏まつり』を読む。全九作なので、これがちょうど折り返し地点。 平和な六月のムーミン谷に、突然、大洪水が押し寄せた。ムーミン屋敷もすっかり浸水してしまい、ムーミンたちは流れてきた一軒の大きな家に移り住む。 実はそれは劇場だったのだが、ムーミンたちはそもそも劇場が何なのかもわからない。普通の家とはずいぶん違った作りに悩みながらも、すぐに馴染んでゆく一同。ところ...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 09 04, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミンパパの思い出』(講談社文庫)
- たまたま仕事の都合がうまくついたので、本日は平日休み。疲れもあるので家でゴロゴロしていようかとも思ったが、昼飯がてら埼玉の「あけぼの子どもの森公園」までクルマをとばしてみる。 実はここは隠れたムーミン・スポット。大々的にムーミン公園とは謳っていないが、正式に著者のトーベ・ヤンソンから許可を受け、ムーミン世界の「自然との共生」とか「自我と自由の尊重」理念を掲げた公園なのだ。 キャラクターの認可を受...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 08 22, 2014
- トーベ・ヤンソン『たのしいムーミン一家』(講談社文庫)
- ムーミン・シリーズの三作目『たのしいムーミン一家』を読む。 戦争の影響が色濃く反映された一、二作目に比べると、ずいぶんゆるい雰囲気になってきたなというのが第一印象。かつてアニメで見たようなエピソードもあちらこちらに見られ、いかにも正統派ムーミンを読んだという気にさせられた。 物語はムーミン一家が冬眠から目覚めるところから幕を開ける。 春の訪れにみなウキウキしているのだが、そんなさなか、ムーミント...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 08 08, 2014
- トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』(講談社文庫)
- 引き続きシリーズ第二作『ムーミン谷の彗星』を読む。 ムーミン谷の始まりを描いた『小さなトロールと大きな洪水』がプロローグ的な物語だとすれば、本書は実質的なシリーズ第一作。ムーミン谷でムーミン一家が暮らす、お馴染みの世界観はここからスタートする。 お馴染みの世界観とはいいながらも、本作のストーリーはのっけからイレギュラーっぽい。 なんせムーミン谷の空高くに彗星が現れ、それが間もなく地上に激突する...
- Category: 海外作家 ヤンソン, トーベ 08 06, 2014
- トーベ・ヤンソン『小さなトロールと大きな洪水』(講談社文庫)
- 日本では根強い人気のあるムーミンだが、今年は著者トーベ・ヤンソンが生誕百周年ということらしく、何やらムーミン関連のイベントが昨年あたりから一気に盛り上がっているようだ。 まあアニメは子供の頃に見ていたし、アニメと原作ではテイストがずいぶん違い、なかなか哲学的な味もあるということも知識としてはあった。以前からそこそこ興味はあったので、これはそろそろ読むしかあるまいと手に取った次第である。幸い、家に...