Posted in "海外作家 カーマイケル, ハリー"
- Category: 海外作家 カーマイケル, ハリー 02 07, 2021
- ハリー・カーマイケル『アリバイ』(論創海外ミステリ)
- ハリー・カーマイケルの『アリバイ』を読む。なんとも潔いタイトルだが、著者はこれまで翻訳された『リモート・コントロール』、『ラスキン・テラスの亡霊』でもその力を発揮してくれているので、その著者が真っ向からアリバイ崩しに挑む本作も、それなりにハードルを上げて読んでみた。 まずはストーリー。深夜、車で帰宅途中の弁護士ヘイルは、夜道で足を挫いたという女性パトリシアを見つけ、コテージまで送ってゆく。パト...
- Category: 海外作家 カーマイケル, ハリー 03 12, 2020
- ハリー・カーマイケル『ラスキン・テラスの亡霊』(論創海外ミステリ)
- ハリー・カーマイケルの『ラスキン・テラスの亡霊』を読む。著者は1950〜70年代にかけて活躍した英国の推理作家で、本邦初紹介の『リモート・コントロール』はD・M・ディヴァインを彷彿とさせるなかなかの佳作であった。本作はそれに続く邦訳第二弾(すでに第三弾の『アリバイ』も論創海外ミステリで刊行済み)である。 まずはストーリー。人気スリラー作家クリストファー・ペインの妻、エスターが、ある夜、睡眠薬に仕掛けられ...
- Category: 海外作家 カーマイケル, ハリー 01 26, 2016
- ハリー・カーマイケル『リモート・コントロール』(論創海外ミステリ)
- 論創海外ミステリからハリー・カーマイケルの『リモート・コントロール』を読む。 本邦初紹介となる作家だが、本国(英国、ただし出身はカナダ)では50年代から70年代にかけて活躍し、八十五作ものミステリ長篇を残したというから、なかなかの人気作家だったことがうかがえる。興味深いのはハリー・カーマイケル名義で本格ミステリ系の作品、ハートリー・ハワード名義でハードボイルド系の作品と、二つのペンネームを駆使してジ...