Posted in "国内作家 吉屋信子"
- Category: 国内作家 吉屋信子 06 03, 2017
- 吉屋信子『鬼火・底のぬけた柄杓』(講談社文芸文庫)
- ちくま文庫の「文豪怪談傑作選」は“文豪”と謳われているとおり、その陣容は大御所クラスばかりである。なので、さすがに初めて読む作家はほとんどいないのだけれど、吉屋信子は例外の一人。 隣り合わせにある日常と異界の境界線の描き方が巧みで、さすがに少女小説や家庭小説はそこまで食指も動かないが、怪奇・幻想小説系統のものならもっと読んでみたいと手に取ったのが、本日の読了本『鬼火・底のぬけた柄杓』である。 I「...
- Category: 国内作家 吉屋信子 06 26, 2016
- 吉屋信子『文豪怪談傑作選 吉屋信子集 生霊』(ちくま文庫)
- 数年にわたってボチボチと読み進めているちくま文庫の「文豪怪談傑作選」。シリーズ自体は明治・大正・昭和の各アンソロジーをまとめたところで2011年に完結したようだが、読み手のこちらははまだまだ道半ばということで、本日の読了本は『文豪怪談傑作選 吉屋信子集 生霊』。 吉屋信子は女性の友情や同性愛、あるいは女性差別問題など、広く女性に関わるテーマを描き続けた作家である。もちろん少女小説の大家としての顔が最も...