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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "国内作家 多岐川恭"

Category: 国内作家 多岐川恭    07 21, 2023
多岐川恭『虹が消える』(河出書房新社)
 多岐川恭の『虹が消える』を読む。久々の多岐川作品である。気がつけば最後に読んだのはなんと五年前のこと。そこそこ代表作が読めたので憑き物が落ちたか、うっかり他の昭和の推理作家を開拓していたら、すっかりご無沙汰になっていたようだ。とはいえその間もコツコツ本自体は集めていたので、もう少し定期的に消化してい金ば。 さて『虹が消える』だが、まずはストーリー。 子供時代のトラウマからか、まだ二十後半という若...

Category: 国内作家 多岐川恭    11 03, 2018
多岐川恭『イブの時代』(ハヤカワ文庫)
 ええと、今回のブログは18禁かも(苦笑)。 多岐川恭の『イブの時代』を読む。作品ごとに多彩な設定で楽しませてくれる多岐川作品なのだが、なかでも本作はとびきりの異色作。なんとSFミステリにして、フリーセックスをテーマにした作品というのだから、いやこれは驚いた。 本作が刊行された1961年というのは、ほかにも『変人島風物誌』、『仮面と衣装』、『影あるロンド』『異郷の帆』、『人でなしの遍歴』、『お茶とプール』...

Category: 国内作家 多岐川恭    06 23, 2018
多岐川恭『人でなしの遍歴』(東都ミステリー)
 先日に続き、またまた多岐川恭。本日は創元推理文庫版で『静かな教授』とカップリングされている『人でなしの遍歴』。『静かな教授』はちょっと変わったタイプの倒叙であったが、本作もまた少々ひねった設定のサスペンスとなっている。 こんな話。出版社を営む篠原喬一郎は何者かによって命を狙われていた。このひと月の間に、三度も殺されかけたのだ。体調が悪く、家族とも不仲の状態が続いていたこともあり、篠原は殺すならさ...

Category: 国内作家 多岐川恭    06 20, 2018
多岐川恭『静かな教授』(河出書房新社)
 ワールドカップが始まったが、日本が下馬評を覆して初戦勝利。まあ、どういう形でも勝ちは勝ち。ワールドカップに関しては結果がすべてなので、とりあえず一勝できたのは大きい。しかも相手が南米コロンビアだし。 というわけで管理人はこういうイベントや行事は決して嫌いではない。馬鹿騒ぎは嫌だが、季節の行事やイベントごとは生活のメリハリにもなっていいのである。しかも、その経済効果たるや。人々が楽しく豊かに暮らす...

Category: 国内作家 多岐川恭    05 20, 2018
多岐川恭『私の愛した悪党』(講談社)
 多岐川恭の『私の愛した悪党』を読む。まずはストーリーから。 昭和十四年のこと、ある人気作家・佐川の生後まもない女の子が誘拐されるという事件が起こる。身代金の受け渡しに失敗し、警察の捜査もむなしく犯人は誘拐した赤ん坊とともにその行方をくらませた。 それから二十年、感動の再会を果たした佐川夫妻と娘の姿があった。彼女は無事に生きていたのだ。だが、彼らの会話の様子にはちょっと不思議なところがあった。親子...

Category: 国内作家 多岐川恭    04 22, 2018
多岐川恭『変人島風物詩』(桃源社)
 久しぶりの多岐川恭作品である。ものは『変人島風物詩』。 奇妙なタイトルがややあざとさを感じさせるが、中身もあざとさ満載の一作であった。まずはストーリーから。 瀬戸内海に浮かぶ小さな孤島・米島。周囲約三キロほどしかなく、生活に必要な最低限の施設しかないその島に、六人の変人が住んでいた。強欲だが弱いものには過剰に世話を焼く地主、不気味な絵を描く洋画家、弾けなくなったピアニスト、執筆しなくなった小説家...

Category: 国内作家 多岐川恭    05 13, 2017
多岐川恭『的の男』(ケイブンシャ文庫)
 多岐川恭の『的の男』を読む。『お茶とプール』と合本された創元推理文庫もあるが、今回はケイブンシャ文庫版で。 こんな話。 貧乏な暮らしから腕一本で成りあがってきた男、鯉淵丈夫。今ではいくつもの会社を経営し、愛人を囲うなどする身分だが、その傲慢な性格と強引なやり方で多くの人の恨みを買い、公私にわたって周囲は敵だらけというありさまだった。 そして遂に、その敵たちが、鯉淵をなき者にしようと殺害計画を企て...

Category: 国内作家 多岐川恭    02 25, 2017
多岐川恭『お茶とプール』(角川小説新書)
 しばらく間が空いてしまったけれど、久々に多岐川恭。ものは『お茶とプール』。傑作『異郷の帆』と同じ1961年に刊行され、創元推理文庫の多岐川恭選集にも収録されているので、これは期待するなという方が無理だろう。 まずはストーリー。 週刊レディ社に勤める輝岡協子は同僚でもある友人、星加卯女子の家を訪れていた。その日は卯女子の兄、要の誕生日で、家族と幾人かの友人でちょっとしたパーティーを催していたのである。...

Category: 国内作家 多岐川恭    10 05, 2016
多岐川恭『おやじに捧げる葬送曲』(講談社ノベルス)
 多岐川恭読破計画一歩前進。本日は『おやじに捧げる葬送曲』。 ここ最近読んでいたものは初期の作品ばかりだったが、本作はほぼ時代物を中心に書いていた後期の作品である。 こんな話。 とある探偵社で働く「おれ」は、重病で入院している「おやじさん」を見舞いに、度々病院を訪れていた。「おやじさん」の病状は深刻で、手足を動かすことははおろか満足に話すこともできず、医師からも余名を宣告されている状態だった。 そ...

Category: 国内作家 多岐川恭    08 24, 2016
多岐川恭『異郷の帆』(講談社文庫)
 ぼちぼち進めている多岐川恭読破計画の四冊目として、本日は『異郷の帆』を読む。著者の代表作というだけでなく、鎖国時代の長崎出島が舞台ということでも気になっていた一冊である。 まずはストーリーから。 時は元禄。鎖国政策をとる幕府によって、諸外国との交流は一切禁じられていたが、唯一の例外が長崎出島であった。その交易相手はオランダに限定され、しかも女性の同行は厳禁。また、オランダ人も出島以外への外出はす...

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Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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