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 我刊我書房さんによる私家版『我もし参謀長なりせば』を読む。
 著者が海野十三、大下宇陀児、甲賀三郎、蘭郁二郎、渡邊啓助という超豪華ラインナップなのがまず目を惹くが、これは昭和十四年、第二次世界大戦が勃発したときに雑誌「科学知識」が当時の探偵小説作家に依頼し、ドイツ側もしくは英仏側の参謀長という立場をとってもらって、勝利するにはどういう作戦をとるかという内容で書いてもらった、今でいう架空戦記みたいなものである。

 我もし参謀長なりせば

「仮装潜望鏡」大下宇陀児
「蛸の鮑とり」甲賀三郎
「日本爆撃」海野十三
「極秘作戦」蘭郁二郎
「閑な参謀総長」渡邊啓助

 収録作は以上。昨日読んだ久生十蘭『内地へよろしく』同様、戦争関連で読んでみたものの、こちらはまだ日本が戦争参入前ということもあり、全体的に能天気な感じは拭えない。「さすがに当代随一の探偵小説家たちが考えただけのことはある」などということは決してなく、それぞれの分量も少なく、当時の雑誌のお遊び的な記事といったところだろう。歴史的な資料性は高いのだろうが、残念ながら奇想を楽しむ読み物としてはいまひとつ。
 また、無粋ながらひとつだけ発行元に注文をだしておくと、表紙の文字が紙色のせいで非常に読みにくくなっているのはまずかろう。私家版とはいえ売り物なのでもう少し気をつけてもらいたかったところである。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌



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