Posted in "海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー"
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 24, 2023
- アンソニー・ホロヴィッツ『ナイフをひねれば』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『ナイフをひねれば』を読む。ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズも早いものでこれが四作目である。 まずはストーリー。ホロヴィッツが脚本を務めた舞台「マインドゲーム」。地方での公演をいくつかこなして好評を得たことで、プロデューサーのアフメトは手応えを感じており、いよいよロンドンでの初日を迎えることになった。 ところが初日の夜、早くも評論家の酷評が公開され、落胆するホロヴィッ...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 13, 2022
- アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『殺しへのライン』を読む。元刑事のダニエル・ホーソーンと著者の分身・投影的な存在でもある語り手アンソニー・ホロヴィッツのコンビによる活躍を描くシリーズもこれで三作めとなる。 こんな話。ホーソーンの事件を小説化した『メインテーマは殺人』がいよいよ三ヶ月後に刊行されることになった。そのプロモーションとして文芸フェスに参加することになったホロヴィッツとホーソーンはチャンネル諸...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 25, 2021
- アンソニー・ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件(下)』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『ヨルガオ殺人事件』読了。まずはストーリーから。 編集業から足を洗い、ギリシャのクレタ島で恋人と小さなホテルを経営するスーザンのもとへ、イギリスで高級ホテルを経営している老夫妻が訪ねて来る。 老夫妻の話はこうだ。八年前、ホテルで客の一人が殺されるという事件が起こり、元従業員の男が犯人として逮捕された。ところが今になって娘のセシリーが犯人は別にいると言い出し、その秘密がア...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 22, 2021
- アンソニー・ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件(上)』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『ヨルガオ殺人事件』をとりあえず上巻まで。 いうても上巻なので感想なんて書けるはずもないのだが、とりあえず上巻で驚いたのは、またもや作中作を仕込んできたこと。しかも『カササギ殺人事件』と同じ、アラン・コンウェイの小説である。 そもそも『カササギ〜』の続編が書かれたことだけでも驚くわけで、といっても今回はさすがに主人公を同じにしただけで、まったく別の趣向かと思っていたの...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 23, 2020
- アンソニー・ホロヴィッツ『その裁きは死』(創元推理文庫)
- 2018年『カササギ殺人事件』、2019年『メインテーマは殺人』で、翻訳ミステリランキングのトップを独占したアンソニー・ホロヴィッツの新作が、今年も発売された。『メインテーマは殺人』で颯爽と登場したダニエル・ホーソーン&アンソニー・ホロヴィッツのコンビによるシリーズ二作目『その捌きは』である。 まずはストーリー。有名弁護士のリチャード・プライスが自宅で殺害された。高級ワインの瓶による撲殺だっが、それは少...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 11 16, 2019
- アンソニー・ホロヴィッツ『メインテーマは殺人』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『メインテーマは殺人』を読む。昨年、『カササギ殺人事件』でミステリ各種ベストテンを総なめにした著者の続刊で、これはさすがに期待するなという方が無理な話だが、著者はその高いハードルをたやすく(かどうかはともかく)超えてきたようだ。 まずはストーリー。資産家の未亡人ダイアナ・クーパーが葬儀店に出向き、自分の葬儀の段取りを申し込んだ。ところがその数時間後、彼女は自宅で何物かに...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 28, 2018
- アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件(下)』(創元推理文庫)
- アンソニー・ホロヴィッツの『カササギ殺人事件』を読了。 いやあ、これは面白かった。傑作の安売りはしたくないが、先日読んだ『IQ』同様、これも年末の各種ミステリベストテンには絶対入ってくるだろう。いや、一位をいくつ取るかというレベルだ。※なお、本作の感想について極力ネタバレは避けるつもりだが、少しの予備知識も仕入れたくはないという方は、ご注意ください。 クローヴァーリーフ・ブックスという出版社で文...
- Category: 海外作家 ホロヴィッツ, アンソニー 10 21, 2018
- アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件(上)』(創元推理文庫)
- 『IQ』と並び、巷で今年のベストテン間違いなしと評判の『カササギ殺人事件』を、とりあえず上巻まで読み終える。 クリスティへのオマージュという触れ込みではあったが、確かにその舞台設定や語り口はなかなかそれらしい雰囲気を醸し出している。英国の小さな村に起こったある家政婦の死亡事故。一見、平和に見える村に隠されたいくつもの悪意、そしてスキャンダル。解決に乗り出す外国人探偵。 ただし、本作が単なるクリス...