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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "国内作家 泡坂妻夫"

Category: 国内作家 泡坂妻夫    03 22, 2024
泡坂妻夫『猫女』(双葉文庫)
 泡坂妻夫の『猫女』を読む。傑作揃いの著者の作品の中では、比較的、取り上げられることの少ない本作だが、実際に読んでみると、確かにそれも仕方ない感じを受けた。 まずはストーリー。音澄陶磁の御曹司、音澄忠行と佐竹理子の結婚披露宴の席上のことであった。どこからか忍び込んだ黒猫がテーブルに飛び乗り、そのショックで忠行の祖父にして音澄陶磁の会長・甲六がショック死するという事件が起こる。 さらには病気療養中の...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    12 11, 2023
泡坂妻夫『蔭桔梗』(創元推理文庫)
 泡坂妻夫の『蔭桔梗』を読む。90年に第103回直木賞を受賞した短編集である。収録作は以下のとおり。「増山雁金(ますやまかりがね)」「遺影」「絹針」「簪(かんざし)」「蔭桔梗(かげききよう)」「弱竹(なよたけ)さんの字」「十一月五日」「竜田川(たつたがわ)」「くれまどう」「色揚げ」「校舎惜別」 ▲泡坂妻夫『蔭桔梗』(創元推理文庫)【amazon】 今ではそんなこともなくなったが、一時期、推理小説は直木賞に不利...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    08 18, 2023
泡坂妻夫『折鶴』(創元推理文庫)
 泡坂妻夫の短篇集『折鶴』を読む。まずは収録作。「忍火山恋唄」「駈落」「角館にて」「折鶴」  おおお、これはまたなんと言いますか。むちゃくちゃ好みの路線である。 泡坂妻夫の作品はテクニカルなミステリばかりでなく、後期には恋愛ものや人情ものも書いていたのは知識として知ってはいたが、それは著者がミステリに飽きてきたとか、マンネリを避けるためとか、なんとなく勝手にそんなことを思っていたのだが、全然そんな...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    06 23, 2023
泡坂妻夫『妖盗S79号』(河出文庫)
 泡坂妻夫の短篇集『妖盗S79号』を読む。狙った獲物は必ず盗み出す、神出鬼没の怪盗S79号。そしてS79号を追う警視庁の専従捜査班の対決を描いた連作短篇を一冊にまとめたものだ。 収録作は以下のとおり。「第一話 ルビーは火」「第二話 生きていた化石」「第三話 サファイアの空」「第四話 庚申丸異聞(こうしんまるいぶん」「第五話 黄色いヤグルマソウ」「第六話 メビウス美術館」「第七話 癸酉(みずのととり)組一二...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    05 21, 2023
泡坂妻夫『ダイヤル7をまわす時』(創元推理文庫)
 泡坂妻夫の短篇集といえば、やはり亜愛一郎とかヨギ ガンジーといったキャラクターものが有名だが、ノンシリーズにもいい作品集が多い。本日の読了本はノンシリーズとしては三冊目の短篇集にあたる『ダイヤル7をまわす時』。 「ダイヤル7」「芍薬(しゃくやく)に孔雀(くじゃく)」「飛んでくる声」「可愛い動機」「金津(かなづ)の切符」「広重好み」「青泉(せいせん)さん」 収録作は以上。 本書はもともと光文社から単...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    10 10, 2021
泡坂妻夫『亜智一郎の恐慌』(双葉社)
 泡坂妻夫の『亜智一郎の恐慌』を読む。ご存知、亜愛一郎シリーズの番外編みたいなもので、愛一郎のご先祖である亜智一郎を主人公にした短編集だ。 といってもそれほど関連性があるわけではなく、時代やキャラクター設定、雰囲気に至るまでけっこうな違いがある。したがって亜愛一郎シリーズを期待しすぎると当てが外れる可能性がないこともないけれど、これはこれで面白い読み物だった。 収録作は以下のとおり。「雲見番拝命」...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    11 03, 2020
泡坂妻夫『生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術』(新潮文庫)
 泡坂妻夫の『生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術』を読む。ヨーガと奇術の達人ヨギ ガンジーのシリーズ三作目、というよりは「消える短編小説」を実現した異色の作品といった方が通りはいいだろう。 まあ、皆さまご存知とは思うが念のため仕掛けを説明しておくと、本書は袋とじのまま出版された本である。十六ページごとに袋とじになっており、そのまま読むと「消える短編小説」。しかし、読み終えた後に袋とじをすべて切...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    09 26, 2020
泡坂妻夫『しあわせの書 迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術』(新潮文庫)
 いわゆる実験小説という呼び方があって、「フランスの小説家ゾラの唱えた自然主義小説の方法論」を指すこともあるけれど、一般的には「前衛的な手法を用い、文学の可能性を実験的に追求しようとする小説」という意味合いの方が知られているだろう。 小説ではもちろんテーマや物語性も重要だが、芸術のひとつとして考えるなら、その表現方法も同じように重要であるはずだ。そんな表現についての可能性を追求した実験小説は、具体...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    08 10, 2020
泡坂妻夫『ヨギ ガンジーの妖術』(新潮文庫)
 泡坂妻夫読破シリーズも亜愛一郎がひと息ついて、ヨギ ガンジーものに取り掛かる。 ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の混血という出自を持つヨギ ガンジー。一応はヨーガの達人という触れ込みで全国各地を講演で巡っているが、奇術や占いにも造詣が深く、どこかしら胡散臭い雰囲気を醸し出す。しかし、それは本人も重々承知。逆にいろいろな奇跡や超常現象など、すべてはトリックであると人々に説いて回るというから面白い。 ...

Category: 国内作家 泡坂妻夫    04 29, 2020
泡坂妻夫『亜愛一郎の逃亡』(創元推理文庫)
 泡坂妻夫の『亜愛一郎の逃亡』を読む。亜愛一郎シリーズの第三短編集にして、最終巻でもある。まずは収録作。「赤島砂上(あかしまさじょう)」「球形の楽園」「歯痛(はいた)の思い出」「双頭の蛸」「飯鉢山(いいばちやま)山腹」「赤の讃歌」「火事酒屋」「亜愛一郎の逃亡」  『〜狼狽』、『〜転倒』と続いたシリーズもこれでラスト。シリーズ作品の常として、どうしても後期の作品ほどレベルは落ちてしまうものだが、本短...

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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