Posted in "国内作家 塚本邦雄"
- Category: 国内作家 塚本邦雄 09 03, 2022
- 塚本邦雄『十二神将変』(河出文庫)
- 前衛短歌の旗手として数多くの作品を残した塚本邦雄は小説も何作か手がけており、1974年に発表した『十二神将変』はなんとミステリ。ただし、そこらのミステリとは一線を画す、歌人・塚本邦雄の脳内イメージを俗界に落とし込んだような恐るべき作品であった。 こんな話。宝飾デザイナーの飾磨沙果子は、精神病理学者・飾磨天道と妻・須弥の娘。兄の正午、そして飾磨家に居候するサンスクリット学者の叔父・淡輪空晶との五人暮ら...