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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


Posted in "国内作家 村上春樹"

Category: 国内作家 村上春樹    07 30, 2020
村上春樹『一人称単数』(文藝春秋)
 もうそれほど期待はしていないのだけれど、それでもどこかにかつての感動をもう一度味わいたいと思う気持ちがあって、新刊が出るとついつい読んでしまう。本日の読了本は村上春樹の短編集『一人称単数』。 まずは収録作。「石のまくらに」「クリーム」「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」「ヤクルト・スワローズ詩集」「謝肉祭(Carnaval)」「品川猿の告白」「一人称...

Category: 国内作家 村上春樹    11 12, 2017
村上春樹『騎士団長殺し 第2部遷ろうメタファー編』(新潮社)
 村上春樹の『騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編』を読了。 ※今回、ストーリーとラストに触れますので、未読の方はご注意ください。  うむう。傑作とは言わないが、このところの春樹作品のなかでは、まだいい方ではなかろうか。 表面的にはこれまでのハルキワールドの総集編というか、これまで扱ってきた数々のお得意のモチーフを散りばめており、それほどの差がないようにも見える。 異世界へと通じる扉(本作では“穴...

Category: 国内作家 村上春樹    11 10, 2017
村上春樹『騎士団長殺し 第1部顕れるイデア編』(新潮社)
 遅ればせながら村上春樹の『騎士団長殺し』に着手。ひとまず第1部「顕れるイデア編」まで読了する。 『1Q84』から数えると七年ぶりとなる新作長篇。最近の長篇に対してはけっこう辛めの感想ばかり書いているような気がするが、それでもやっぱりこうして買って読んでしまうのは、初期の作品を読んだときの印象があまりに強く、それを期待しているからだろう。 さて、今回は果たしてどうか。  肖像画で生計を立てる主人公の“私...

Category: 国内作家 村上春樹    09 21, 2015
村上春樹『村上さんのところ』(新潮社)
 シルバーウィークは普段読めないものを読もうと思っているのだが、いまひとつ調子が上がらず、急遽、軽いもので調整すべく『村上さんのところ』を読んでみる。 本書は村上春樹が期間限定で開設したサイト「村上さんのところ」を書籍化したもの。3ヶ月半にわたって読者から受けた質問37465通のうち3765問に村上春樹が答え、その中から473問をセレクトして収録した傑作選である。  質問の内容は千差万別。作家・村上春樹に創作...

Category: 国内作家 村上春樹    05 18, 2014
村上春樹『女のいない男たち』(文藝春秋)
 村上春樹の『女のいない男たち』を読む。なんと九年ぶりの短編集ということだが、長年、著者の作品を読んでいる者からすると、何年ぶりの作品であろうが、あまりそんなことは関係ない。ここ最近の村上春樹の作品に関していうと、良い意味でも悪い意味でも予想を裏切られることはまったくないからである。 それは読者にとって幸せなことでもあるし、同時に不幸せなことでもあるといえるだろう。少なくとも『羊をめぐる冒険』や『...

Category: 国内作家 村上春樹    04 24, 2013
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)
 やはり読まないわけにはいかない村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。別にハルキストではないが、やはり特別な作家というイメージは強い。なんせ管理人の世代は『羊をめぐる冒険』や『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』がリアルタイムだったので、そりゃインパクトは強かった。ただ、ここのところの作品は必ずしも満足できるものばかりではなく、本作も期待半分不安半分で手にとってみた。 あ...

Category: 国内作家 村上春樹    04 28, 2012
村上春樹『1Q84 BOOK3』(新潮社)
 この半年ほど気忙しい日々が続いているせいか、何年かぶりにじんま疹が再発。まだまだ落ち着かないけれど、とりあえずこの三連休で一息つけるのはありがたい。少しはゆっくりして体調を回復しなければ。 先日、読んだ『パイレーツ ー掠奪海域ー』はマイクル・クライトンの遺作という話だったのだが、もうひとつ未完の遺作があったという話はまだ記憶に新しいところ。それを『ホット・ゾーン』で知られるリチャード・プレストン...

Category: 国内作家 村上春樹    10 10, 2009
村上春樹『1Q84 BOOK2』(新潮社)
 前回の記事からあっという間に十日間。修羅場というほどではないがとにかく気ぜわしくて、なかなか更新もままならない。なんとかこの三連休だけはしっかり休めることが確定したので、とりあえず宿題だった村上春樹の『1Q84』の感想をば。かなりダラダラ書いています。  まずは十分に面白く読めた。村上春樹がデビュー以来とってきたスタイルに加え、ここ十数年の間、深い関心を持ってきた(であろう)事柄が、様々な形で取り込...

Category: 国内作家 村上春樹    09 24, 2009
村上春樹『1Q84 BOOK1』(新潮社)
 ようやく手にとった『1Q84』だが、本日「BOOK1」まで読了。 今のところはすこぶる順調。先日のコメントで少し書いたのだが、これまでのハルキワールドで重要なファクターだったものが残らず詰め込まれている感じである。しかもストーリーは波瀾万丈。この物語が「BOOK2」で完了していないのは実に残念だが(苦笑)、ま、いいか。とりあえず詳しい感想は「BOOK2」読了時で。 ...

Category: 国内作家 村上春樹    03 24, 2006
村上春樹『これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』(朝日新聞社)
 たまたま本屋をのぞいたら(本屋はほとんど毎日のぞくので、全然たまたまではないが)、村上春樹の『これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』が目に留まって購入。さくさくっと電車の中で読んでしまう。 本作(タイトルは狙いすぎて嫌い)は数年前に出版された『そうだ、村上さんに聞いてみよう』の続編だ。村上春樹のホー...

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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