久々の連休。仕事の疲れでバテ気味ながら、愛犬を連れて昭和記念公園へ。犬はドッグランで激しく楽しそうだが、こちらはイマイチ体調がすぐれない。とりあえず御犬様が納得してくれたようなので、とっとと帰宅。
読書はちびちび読んでいた『推理教室』。元本は江戸川乱歩が当時一線で活躍していた若手作家などに要請して編んだアンソロジーで、それの文庫版である。
とにかく今見るとそのラインナップがすごい。鷲尾三郎、永瀬三吾、宮原竜雄、楠田匡介、飛鳥高といった今では簡単に読めない作家が目白押し。その割に読後の満足度が低いのは(笑)、これが純粋な推理小説ではなく推理クイズに終始しているからだろう。
といっても、ただ解決部分を分けただけなら別に不満はない。まずいのは解決編がクイズの解答のような説明になっていることである。全部が全部ではないが、もう少し普通に小説として読ませてくれた方が全然いいと思うのだが。また、これは文庫版だけの問題だが、解決編が天地逆に印刷しているのはうざい。全般的に企画が先走りすぎているというか、もったいない一冊である。
樹下太郎「孤独な朝食」
鷲尾三郎「ガラスの眼」
多岐川恭「眠れない夜」
永瀬三吾「四人の同級生」
宮原竜雄「湯壺の中の死体」
楠田匡介「影なき射手」
山村正夫「見晴台の惨劇」
鮎川哲也「不完全犯罪」
仁木悦子「月夜の時計」
宮原竜雄「消えた井原老人」
大河内常平「サーカス殺人事件」
鷲尾三郎「バッカスの睡り」
楠田匡介「表装」
永瀬三吾「呼鈴」
飛鳥高「薄い刃」
佐野洋「あるエープリール・フール」
大河内常平「競馬場の殺人」
飛鳥高「無口な車掌」
山村正夫「孔雀夫人の誕生日」