土曜は関東の三大梅林のひとつ、越生梅林を見物。約600年ほど前に植えられた古木のほか紅白あわせて1000本ほどを愛でることができる。残念ながら白梅はまだ満開とはいえず、完全な開花には一週間ほど早そう。シーズン中はいろいろなイベント(当日は雅楽でした)も行われているし、露店も充実。数では青梅に劣るものの、なかなか楽しめた。
乾燥機がご臨終。洗濯機もいまひとつ調子が悪かったので、どうせならと価格comで一体型を検討する。いやあ、オーディオやPC関係はもちろんだが、洗濯機でもこれだけ楽しめるとは思わなかった(笑)。洗浄力や静音性、振動、臭いなどなど、チェック項目も実にいろいろあって、さらには人によって重視する点も異なり、それがまたいちいち説得力がある。ううむ、洗濯機の世界も奥が深いぞ(笑)。

読了本はマージェリー・アリンガムの『甘美なる危険』。
東欧に位置する英国領の小国アヴェルナ。しかし軍事上の重要性、そして油田の可能性がにわかに高まったことから、その争奪戦が幕を開ける。かたや政府に依頼を受けた我らがアルバート・キャンピオン、かたや目的のためには手段を選ばない巨大企業サヴァネイクの一味。小国の所有権を証明する三つのアイテム、すなわち証文・譲渡証書・王冠を巡り、とある閑静な村が大騒ぎに巻き込まれてゆく。
殺人事件なども起こるが、基本的には三つのアイテムの争奪戦がメインストーリーであり、良い意味でも悪い意味でも非常に英国らしい冒険小説である。変にシリアスに走ることなく、恋愛やユーモアもふんだんに盛り込んで、娯楽読み物に徹した作品。
以前だと、これがなぜアリンガムの作品なのだと頭を抱えるところだが、読む作品読む作品が常に変化球なので、今では免疫ができたというか、これぐらいでは驚かない。素直にキャンピオンの活躍を楽しみ、未来の奥方アマンダとの出会いに温かい眼差しを送る(笑)。
ただ、肝心の事件の設定がややこしいうえに、それほど魅力的でもないのが残念。面白くなるのはキャンピオンが敵方のボスに籠絡させられようとするあたりからで、そこからストーリーも動きはじめる感じだ。
なお、本書には付録として短編「クリスマスの言葉」が添えられており、これが犬好きにはなかなかの一編。