朝のニュースで関東梅雨明けを知る。梅雨明けは嬉しいが、いきなりの暑さで外はかなりやばいことになっている。庭の雑草も伸び方がすごくて、気は進まないが三十分ほどかけて草むしりに励む。あっという間に全身汗まみれとなり、早々にシャワーを浴びて昼からビール。暑いのは嫌だけれど、こういう楽しみは夏ならではだ。
デアゴスティーニで新・刑事コロンボを買い続けているが、早くも四作目『新・刑事コロンボ/迷子の兵隊』出たのでさっそく視聴。通算四十九作目、監督はサム・ワナメイカー。
今回の犯人はロバート・フォックスワース演ずるブレイリー大佐。彼はある軍事教練学校で幹部を務めていたが、その地位を利用し、私腹を肥やしていた。そればかりか名誉会長の若き夫人と不倫まで楽しむ始末。だが、部下のキーガン曹長に事実を嗅ぎつかれ、脅迫されてしまう。
ブレイリーは名誉会長の誕生日パーティーでアリバイを作り、キーガンを教練のさなかに殺害するが……。

新シリーズはどうにも演出に遊びが強すぎて、それがコロンボ本来の楽しさを逆に殺してしまっている気がするのだが、本作はほどよいとところで落ち着いている。犯人も今回は同情すべきところが一切なく、それでいて潔さもあるという性格付けで、そういう意味では比較的旧シリーズのノリであり、楽しく観ることができた。
ただ、肝心のミステリ部分が弱い。アリバイ工作が犯行の胆なのだが、これを成立させているのが、店から送られてきた書籍とフィギュアの箱の中身が入れ替わっているという部分。
しかしながら中身を入れ替える方法がまったく説明されておらず、まあ、普通に考えると、そんなことどうやっても無理に決まっているわけで、できるとすれば店の配送担当者とぐるになっていることぐらいか。ただ、書店とフィギュアの店と二軒あるから、それもなんだかなぁ。
他にもコロンボが決定的な場面で都合よくその場に現れたりと、御都合主義もかなり目立つ。
雰囲気がいいだけにアラが目立つシナリオが残念な一作でありました。