仕事がとにかくバタバタしている上に忘年会シーズンということで今週はまったく読書が進まず。唯一ゆっくり読めるはずの就寝前読書も、三ページ読むか読まないかで寝落ちである。
そんなわけで休日勤務もここのところ多かったのだが、今週末は何とかゆっくりできそうでひと安心。タイミングよくホビット三部作の掉尾を飾る『ホビット 決戦のゆくえ』が公開されたので、さっそく劇場へ足を伸ばす。
監督はもちろんピーター・ジャクソン。
邪竜スマウグが港町エスゴラスを襲うところでto be continueとなった前作『ホビット 竜に奪われた王国』だが、本作ではそのスマウグを見事倒したことで、ドワーフやエルフ、人間、オークらがエレボールをめぐって火花を散らす。

まあ、面白くは観られるのだけれど、三部作の最終作ともなるとあまり語ることもないわけで。
これがオリジナルの話だったらストーリー自体への興味があるのだが、なんせ原作は読んでいるからストーリーは知っているし、一、二作目で映像や演技、雰囲気も了解済み。ほとんど義務的に見にいっているようなものだが、製作者もその辺を汲んでくれて何かサプライズを用意してくれていると思ったが、残念ながらそれもなし。
まあ、シリーズのファンが安心して楽しむための作品なので、ある程度は致し方ないところか。ただ、今回、いつになく上映時間が短かったのは意外で、やはりホビット三部作はもとより無理があったのではないだろうか。
個人的に楽しめたのは、合戦やアクションシーンでのオリジナリティ、『指輪物語』へとつなぐエピソードのあたりか。
特に合戦やアクションはいい加減ネタ切れ感もあるのだが、ドワーフ軍の陣形を組むところから最初の激突はかなり説得力と格好良さを両立させていて少しだけ鳥肌もの。
個人戦でのナンバーワンはラストの氷の上での格闘シーンも悪くないが、やはりオーランド・ブルーム演じるレゴラスのアクションシーンか。この人はこういうのやらせると意外なほど様になるよなぁ。
ともかくこの作品について出来自体を語るのは野暮というものだろう。シリーズのファンは問答無用で観るだろうし、ひとまず無事に完結したことを喜びたい。