金曜日に休みをとって、この週末は久々に温泉につかりに箱根は強羅へ出かける。まあ、温泉も料理も期待どおりでよかったのだが、問題は宿の前後に何をするか・どこへ行くかである。個人的には早めにチェックインして、昼酒でも飲みながらミステリを読み、温泉に入る、この繰り返しが理想なのだが、家族もいるのでそこまで好き勝手にはできない。
で、今回も恩賜箱根公園にはじまり、箱根園水族館、宮城野「早川堤の桜」、箱根ガラスの森美術館、星の王子さまミュージアム、箱根ドールハウス美術館などを見物する。
そのなかで今回ヒットだったのが、宮城野「早川堤の桜」と箱根ドールハウス美術館。
早川堤の桜はちょうど満開の時期にあたったのがすべて。個人的には箱根&桜というイメージがあまりなかったのだけれど、これは感心した。今年は宮城野も例年より10日ほど満開が早いせいか観光客が少なく、非常にゆっくりと楽しむことができてラッキーであった。
都心の桜の名所と大きく違うのは、その素朴さだろう。過剰なデコレーションや企画もなく、桜そのものを楽しむ風情がいい(といってもライトアップはちゃんとやるようだが)。



もうひとつのヒットは、読書ブログにふさわしく、「箱根ドールハウス美術館」で開催している「歴史に彩られる文学とドールハウス」展である。ディケンズとかトマス・ハーディとかビアトリクス・ポターといった作家の生家や物語のシーンを再現したドールハウスが並び、ドールハウスに特別興味がなくとも惹きつけられる。歴史的に重要なものもあったりして、まだまだ知名度の低い美術館だとは思うけれど、展示物はなかなか凄い。
ただ、箱とソフトは悪くないのだけれど、運営がいまひとつ。まだ知名度が低いせいか入場客が少なく、そのため従業員も最小限の数でまかなっている印象であり、教育もあまり行き届いていないご様子。対応自体は丁寧だし、真面目にやってくれてはいるのだが、いかんせん接客技術はアマチュア。せっかくの貴重な展示物だから、ここは経営陣が真剣に考えてなんとか盛り返してほしいところである。

▲建物の入り口。もとは植物園だったものを改装したらしい。

▲ビアトリクス・ポターの暮らした家

▲こちらは特に文学関係じゃないけれど、アメリカ初期のスーパーマーケットの様子。ディテールが凄まじい

▲トマス・ハーディの家。屋根の茅葺きとかまでしっかり再現。