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 DVDで『デッド・オア・アライブ』を観る。原作は日本の格闘ゲームで、その人気の秘密はゲームシステムというより、登場するセクシーキャラの存在感にある。映画版ではそのキャラクターの魅力を徹底的に前面に押し出し、誰もが予想するとおりの娯楽映画に仕上がっている。まあ『チャーリーズ・エンジェル』の格闘部分をより強めた物語といえばわかりやすいだろう。
 どうせこの手のものを好きな人しか観ないだろうから、細かいことは言いたくないのだが、付録メニューの未公開シーンであまりにストーリーの肝となる部分をカットしていることに驚く。ちゃんと本編に組み込んで入ればもう少し納得できる話になったのに。
 しかし、この数日我ながら馬鹿な映画ばかり観ているなぁ(苦笑)。


 本日の読了本はシャーウッド・キングの『上海から来た女』。
 弁護士バニスターの雇われ運転手をしている元船乗りのローレンス。彼はバニスターの共同経営者グリズビイから、ある殺人計画を持ちかけられる。なんと殺してほしいのはグリズビイ本人で、報酬と引き替えにグリズビイを殺したことにして自白しろというのだ。自白があっても死体が見つからなければ無罪放免されるから、というのがミソだ。胡散臭いものを感じながらも、協力することにしたローレンスだったが……。

 オーソン・ウエルズが原作に惚れ込んで映画化したという逸品。残念ながら映画版はこけたらしいが、原作は悪くない。登場人物が限られているため、ある程度ミステリを読み慣れている人なら、中盤を過ぎる頃には真相が見えてくるだろうが、それでも様々な選択肢を読者に提示し、最後まで真相を絞らせないような工夫が見事。
 また、サスペンスの盛り上げるための基本がしっかりしている点もいい。例えば主人公の思惑を常に裏切るかのような出来事が起こったり、判明したりする展開。さらには主人公の心理のしつこいまでの描写。ああ、考えたらこれは典型的なフランス・ミステリのパターンだよなあ。と思っていたら案の定、今では本国アメリカよりヨーロッパでの方が人気があるらしい。必読とまではいかないまでも、決して読んで損はない一冊である。


テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌




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