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 bk1から待望の一冊、『クラシック・ミステリのススメ(上巻)』が届く。ここ数年のクラシック・ブーム(主に本格)に乗って出版されたミステリを一挙に紹介してしまおうという同人本である。タイトルに上巻とあるとおり、本書ではすべてが網羅されているわけではなく、対象は国書刊行会、新樹社、原書房、小学館から刊行されたもの。まあ、ブームというだけあって刊行点数が尋常ではないので、これは仕方あるまい。論創社だけでも七十冊以上あるんだから。

 クラシック・ミステリのススメ(上)

 で、問題は中身だが、関係者の熱意や遊び心が詰まった力作である。巻頭の藤原編集室さんのインタビューもなかなか楽しめる。これで1200円という価格はかなり良心的であろう。
 ただ、編集に携わる者としてちょっとだけ苦言を呈させてもらうと、奥付と表紙のタイトルが違うのは、さすがにまずかろう。普通なら始末書は確実。第三者が権利関係に絡む場合などはペナルティも覚悟という、あってはならないミスである。
 また、目次が開きと逆に組まれているのも、かなり問題だろう。ページの流れをまったく無視するから、当然読みにくいし、書籍のタイトルだけが並ぶ構成にも疑問あり。せめて索引で作者順にするなら許せるが、索引もタイトルの五十音順という意味の無さ。
 普通の同人誌なら別にいいんだけど、bk1で販売もしているし、複数のプロが関わっているのだから、これはちょっと恥ずかしいかも。
 あと、これは同人誌ゆえにあまり強くは言いたくはないんだが、まあ、お金を払って買っているのだから、言わせてもらおう(笑)。それは掲載されている書評者のレベルにかなり差があること。ここは本書のそれこそ要になるので、もう少し、もう少しだけ関係者には厳しく編集に臨んでほしかったところである。

 まあ、けっこう辛口になってしまったが、基本的には満足しているので、下巻の制作にあたっている関係者の皆さんにはぜひぜひ頑張ってほしいものである。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌




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