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 『松本清張短編全集05声』を読む。『松本清張短編全集04殺意』に続いて、昭和三十一年から三十二年頃にかけて書かれたものを集めている。収録作は以下のとおり。

「声」
「顔」
「恋情」
「栄落不測」
「尊厳」
「陰謀将軍」

 松本清張短編全集5声

 ミステリから歴史物と相変わらず幅広い作品群だが、やはり注目作は「声」と「顔」。どちらも清張の短編ミステリとしてはかなり有名な方だろう。
 共通しているのは構成に一手間加えているところ。具体的にいうと視点や語り手を章によって変えているわけだが、正直、サスペンスなどの点ではマイナスとしか思えない。しかしながら人生の悲哀や犯人の動機、アイロニーを浮き上がらせたりする分には効果的で、ここが社会派と本格の違いであり、清張が描きたかった部分でもある。
 個人的な好みでは「尊厳」を挙げたい。こちらは大きく二部構成をとっている作品だが、前半を受けての後半の展開がどうにも無理矢理感が強く、完成度はいまいち。それなのに気に入った理由は、宮様のお召し車をサイドカーで先導する警官がプレッシャーに負けて……という前半が秀逸だから。正直後半は要らないから、前半だけをより膨らませた作品が読みたかったほどである。


テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌





涼さん

おはようございます。
このプレッシャーは、単純に大役を仰せつかったところからくる緊張感ですね。
最初は抜擢されたことに対する喜びが大きいのですが、だんだんと……というところが非常に頷けるものがありました。
【2009/09/20 09:53】 URL | sugata #8Y4d93Uo[ 編集]

おはようございます。
懐かしい作品が、並びますね。

∥先導する警官がプレッシャーに負けて

この場面は覚えているのですが、そのプレッシャーが何だったか思い出せません。タイトルとの関係も。
やはり、再読の必要あり、です。
【2009/09/20 09:12】 URL | #d3xRQPUk[ 編集]















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