ADMIN TITLE LIST
 「東宝特撮映画DVDコレクション」の最新巻『宇宙大怪獣ドゴラ』が届いたのでさっそく視聴。いくつか見逃していた東宝特撮映画の中でも飛びきり気になっていた一作なので、とりあえず見れただけで十分満足なのだが、それではあんまりなので一応感想もちょっとだけ(笑)。

 日本上空を周回中のテレビ衛星が突如、消失するという事件が起こる。同じ頃、世界各国のダイヤが次々に強奪されるという事件も勃発し、警視庁は有名な宝石強盗団の仕業とみて捜査を開始する。しかし当の宝石強盗団も、実は別の何者かに宝石強盗を妨害されており、秘かにその真犯人を追っていた。そんな彼らの前に現れたマークと名乗る謎の外国人。ダイヤを巡り、警察、宝石強盗団、謎の外国人が三つ巴で追いつ追われつ……だが、実はダイヤを襲っていたのは、炭素をエネルギー源とする未知の宇宙細胞の仕業であった……。

 以上のとおり、物語はそれなりに凝っている。それもそのはず、原作は丘美丈二郎。探偵小説作家でもあり『宇宙大戦争』の原作も担当した人だ。これを関沢新一がシナリオ化しているので、外すことはないだろうとは思っていたのだが……。
 ところが実際の話、これは微妙な作品だった(笑)。なんせタイトルにもなっているドゴラの出番がとにかく少ない。80分ほどの映画でせいぜい5分ぐらいじゃないか。
 ドゴラ自体はクラゲのような形状で、これが空中を浮遊して街を襲うという趣向なのだが、なんせ着ぐるみで動かせるようなシンプルな形ではない。今ではCGで簡単にできるのだろうが、当時は水槽やアニメーションなどを駆使しているものの相当に手間暇がかかったらしい。結果としてこのぐらいの時間が限界だったようだ。
 その怪獣の露出不足を補っているのが、アクション映画としての部分。ダイヤモンドを巡る三つ巴が当時流行のスパイ映画を意識しているらしく、軽妙なやりとりや派手な撃ち合いで展開していく。これが意外に馬鹿馬鹿しくて楽しいのだが(特に謎の外国人役ダン・ユマは最高)、ドゴラ・ストーリーとの融合は強引すぎて、全然消化できていない。

 というわけで、やはり東宝特撮映画のなかではかなりきつい方になるのだろう。実際、この映画以後いま現在に至るまで、東宝は新規怪獣の単独出演映画を作らなくなってしまった。おそらく興行的にも失敗だったのであろう。
 とはいえ怪獣の設定や造型としてはそれなりに魅力的なので、いまのCG技術で華麗に復活するという話はないのだろうか? 絶対観にいくんだけどな。





| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2017 探偵小説三昧, All rights reserved.
ネット小説