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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

筒井康隆『壊れかた指南』(文藝春秋)

 映画の『ダ・ヴィンチ・コード』を観る。もちろん人気はあるのだろうが、上映館が多いせいか(立川だけでも3館)、前の方にはちらほら空席も。
 内容は原作をがんばって再現している感じだが、さすがに二時間半に詰め込むには無理があるのか、説明不足&飛ばしすぎなところが多々ある。原作を読んでない人は本当に暗号解読やストーリーの流れについていっているのかどうか、人ごとながら不安になる(笑)。
 まあ、期待しないで本当によかった(笑)。

 読了本は筒井康隆の『壊れかた指南』。ここ数年の作品を集めた短編集。
 昔の筒井康隆を彷彿とさせる、ちょっと懐かしいタイプの短編ばかりで、実に安心して楽しめた。ただ、こんな感想は、たぶん作者にとっては嬉しくないのかもしれない。常に新しいことを模索する作家さんだし。
 マイ・フェイバリットは「耽読者の家」。読書の楽しさと素晴らしさをこれだけ見事に伝えてくれる話ってそうそうないぞ。しかも優れた書評本にもなっているのがミソ。

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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