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 えーと、本日も「東宝特撮映画DVDコレクション」の感想をば一席(笑)。ここ最近のエントリー五本のうち四本が特撮映画ということで、すっかり「特撮映画三昧」に看板替え状態。言い訳させてもらうと、ここのところの関節痛で読書にあまり集中できないのが原因なんである。ま、読めてないわけではないので、明日はなんとか本の感想もアップする所存であります。


 で、本日のお題は1974年公開の『メカゴジラの逆襲』。前作で人気を博したメカゴジラを再登場させた続編である。

 ゴジラに敗れ、海底深くに沈んだメカゴジラ。その機体を調査していた潜水艇「あかつき号」が突如、消息を絶った。原因は怪獣チタノザウルスによる襲撃だったが、それはただの怪獣ではなかった。なんと人間が操っていたものだったのだ。十五年前、「自らが発見した恐竜を自由にコントロールする」という突拍子もない説を発表した真船博士。それが原因で学会を追放された博士は、自説を実証してみせると同時に、社会に対して恨みを果たそうとしているのである。
 だが、これは博士一人で為し得たことではなかった。博士に協力する怪しい集団の姿があったのだ。その集団こそ、前作でメカゴジラを使って地球征服を企んだブラックホール第3惑星人。彼らはメカゴジラの強化を図り、博士を利用していたのだ……。

 メカコ#12441;シ#12441;ラの逆襲

 ゴジラシリーズの第十五作にあたる本作は、昭和ゴジラシリーズの掉尾を飾る作品でもある。1954年に誕生し、一世を風靡したゴジラシリーズではあったが、マンネリ化、低予算、路線変更などの課題を克服することができず、遂に本作ではシリーズ最低の観客動員数を記録、シリーズ打ち切りと相成った。

 ただ、結果自体は残せなかったものの、低迷を打破すべく工夫や努力は為されており、注目すべき点は多い。何と言っても重要なのは、本作がさまざまな面で原点回帰を図ろうとしていたことか。
 とりわけ監督に本多猪四郎を復帰させ、音楽にも伊福部昭を起用した点は大きい。さらには群衆の避難シーンや自衛隊と怪獣の交戦シーンなど、いわゆる怪獣映画のキモともいえるシーンもしっかり押さえていること(驚くなかれこういう場面すらこの時期のゴジラ映画にはなかったのだ)。
 また、マッドサイエンティスト、真船博士の存在は重要だ。彼は言ってみればゴジラシリーズ第一作『ゴジラ』での芹沢博士と裏表のような関係である。第一作の『ゴジラ』で、科学への警鐘、戦争への警鐘といった部分を象徴していたゴジラは、芹沢博士という偉大な科学者の犠牲のもとに鎮魂される。一方、本作の真船博士は自らが第一作のゴジラのような存在である。人間の愚かさや弱さを具現化し、これを逆にゴジラが鎮めるという構図は絶妙である(皮肉ともいえる)。ましてや、その両博士を、どちらも平田昭彦が演じているとあっては、制作者たちのメッセージは明確である。

 不満点もあるっちゃある。一番やっかいだったのは、前作の『ゴジラ対メカゴジラ』の続編だというのに、同じキャストが違う役柄で出ていること。リアルタイムでは一年空いているから、まあ気にする人はほとんどいなかったんだろうけど、こちらは立て続けに観ているので混乱することしばし。特に平田昭彦とか大門正明のような主役クラスはほんと勘弁である。
 また、子供向け路線で顕著になってきた、怪獣のバトルシーンの長さも辛い。いつも思うのだけれど、こういう破天荒な物語だからこそ、よけい人間ドラマに気を遣うべきなのである。よい怪獣映画は、バトルシーンどころか怪獣の登場シーンすらも短く抑え、その分、効果的に用いている印象がある。初期の『ゴジラ』や『空の大怪獣ラドン』もそうだし、キングギドラも初登場時には数分しか出ていない。それなのにあのインパクトなのである。まあ、こういったところも、シリーズ凋落の原因のひとつかもしれない。

 とりあえず昭和ゴジラシリーズは、本作をもって終了。平成ゴジラ誕生まで、九年間の休眠となるわけであった。

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