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  勝手に古典SFモンスター映画祭の第二弾は『金星人地球を征服』。監督は低予算映画の王、あるいはB級映画の帝王とも呼ばれる、かのロジャー・コーマンである。公開は1956年。
 管理人が少年時代の漫画誌などには、よく怪獣特集やSF特集なんてものがあったのだが、たいていそこには本作に登場する金星人の絵が載っており、いつかは観たいと思っていた映画だったのだ。そこからン十年たった今、ようやく観ることができたわけで、本日の感想にはノスタルジー補正がかかることをご承知ください。

 金星人との交信に成功した科学者のトム・アンダーソン。彼は金星人の発達した科学力によって地球が救われると信じ、彼らの一人を地球に呼び寄せてしまう。だが金星人は地球に着くやいなや侵略行為を開始する。コウモリのような生物(実は洗脳装置)を放ち、町の有力者は次々と金星人の手先と化すのである。妻や友人ポールはトムを諭し改心させようとするが、トムの意志は固く取りつく島もない。やがてポールの妻も洗脳されるに至り、ポールは反撃を試みようとするが……。

 金星人地球を征服

 先日紹介した『宇宙水爆戦』は映画の出来というより、登場するモンスターのおかげで今もなお語り継がれているわけだが、本作もご同様。
 だが『宇宙水爆戦』のメタルーナ・ミュータントがその造型において高く評価されているのに対し、本作のモンスター=金星人(金星ガニ)は、概ね脱力感ばかりが先行する。
 とはいえ、個人的にはこのデザイン、実は決して全面否定されるほどのものでもないと思っている。ただ、その着ぐるみ?の出来や特撮の演出は確かに泣きたくなるほど酷く、トータルイメージとしてはすこぶるよろしくないのである。

 ストーリーの方は思ったほどには悪くない。科学と倫理観の対立というオーソドックスなテーマながら、裏テーマとしては『宇宙水爆戦』同様に、赤狩りの恐怖なども感じさせる作り。主人公たちの議論の場面、避難する住人の場面、洗脳された人間による支配の恐怖などはまあまあ見せるし、退屈するということはまったくない(ま、時間も短いし)。
 とりわけポールと洗脳された妻のやりとりは迫力もあるし、双方熱演であり、一番の見どころといってよいだろう。
 ただ、それ以降はグダグダで、金星人との対決ではおそらく失笑以外の何ものも出まい。

 まあ、いろいろと書いてしまったが、この手の映画は観るなと言っても観る人は絶対観るだろうから、まあいいやね。個人的には全然ありなんだが(笑)。




















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