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 リチャード・マシスンの短編集『リアル・スティール』を読む。ハヤカワ文庫版。
 ハヤカワからは昨年にも同じ尾之上浩司氏の編纂&翻訳で『運命のボタン』という短編集が出ているが、言わばあれの姉妹編みたいな感じである。そのときは表題作「運命のボタン」の映画化がきっかけだったと思うが、今回もまた表題作の「リアル・スティール」映画化が後押ししているようだ。
 まあ、「リアル・スティール」自体は、実は『運命のボタン』にも「四角い墓場」というタイトルで既に収録されており、ぶっちゃけダブリということになる。ただ、その辺は版元もちゃんと気を使っているようで、それ以外は本邦初訳や単行本初収録で固めているので十分よしとすべきであろう。下手に『運命のボタン』を改題・カバー変更されて出されるよりは全然いい。マシスンなんかは翻訳に恵まれている方だとは思うのだが、それでも未訳はまだまだあるし、こういう機会をしっかり利用して本を出し続けていってもらいたいものである。
 さて、収録作は以下のとおり。

Steel「リアル・スティール」
Dress of White Silk「白絹のドレス」
By Appointment Only「予約客のみ」
Finger Prints「指文字」
The Man Who Made the World「世界を創った男」
Interest「秘密」
The Thing「象徴」
F---「おま★★」
Mountains of the Mind「心の山脈」
The Finishing Touches「最後の仕上げ」

 リアル・スティール

 マシスンはアベレージも高いし、意外にクセのない作家だと思っている。だからあれだけ脚本などにも駆り出されたのだろうし、好評も博したわけだ。つまり”万人に受ける変な話”が書ける人だといってよいのではないか。考えると凄い才能である。
 そのマシスンの実力が存分に発揮されているのが、「リアル・スティール」「白絹のドレス」「おま★★」「心の山脈」あたり。怖かったり感動したりといった、ストレートな面白さである。
 ただ、個人的にあえてオススメしておきたいのが、「指文字」「世界を創った男」「秘密」「最後の仕上げ」の四作。出来や完成度は前者に譲るが、このくだらなさ(もちろん良い意味で)や強引さは、こちらが思っているいつものマシスンとはちょっと違う。才人の偉大さをあらためて確認した次第である。


テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌





Ksbcさん

ぜひお買い求めください(笑)。
私は角川文庫版までゲットしましたですよ。
【2011/11/29 00:05】 URL | sugata #8Y4d93Uo[ 編集]

なんでマシスンが…と思っておりましたが、そういうことだったのですね。
あの告知CMのロボットが出てくる映画、あれがマシスン原作だったんですか。
となると古書店には、待てば出てくる(笑)。イケナイはっそうですね。
でも、待ってみます(コラコラ)。
【2011/11/28 16:44】 URL | Ksbc #-[ 編集]















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