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 『ミレニアム2火と戯れる女』の下巻を進めなければいけないのに、ミレニアムつながりでついつい『ゴジラ2000 ミレニアム』を観てしまう。

 1995年に『ゴジラvsデストロイア』でシリーズを終えた平成ゴジラ。そこから四年という意外に短いスパンで復活したのが第三期ゴジラシリーズ、通称ミレニアム・シリーズである。『ゴジラ2000 ミレニアム』はその第一作目であり、『ゴジラvsデストロイア』でもメガホンを取った大河原孝夫が監督を務める。

 本作でのゴジラは完全なる災害という扱い。地震や台風と同じように、ゴジラの存在そのものを消すことは不可能であり、人類にできるのはその生態を研究することで、出現をいちはやく予知し、それによる被害をできるだけ抑えること。政府はもちろんだが、民間による「ゴジラ予知ネット(GPN)」というものも存在し、企業相手に情報を提供することで収入を確保している者たちもいる。このへん今のウェザー情報を提供するサービスを連想させて面白い。

 さて、本作の主人公はその「ゴジラ予知ネット」を主催する篠田雄二。彼は科学の暴走という可能性に畏怖し、大学の研究者を辞め、今では娘のイオらとともに「ゴジラ予知ネット」を運営していた。そんなある日、彼は雑誌『オーパーツ』の記者である一ノ瀬由紀とともに根室でゴジラと遭遇する。発電所を襲うゴジラを目の当たりにし、篠田はゴジラが人間の作り出すエネルギーを憎んでいるのではないかと感じる。
 同じ頃、日本海溝で強力な磁波を帯びた巨大な岩石が発見された。危機管理情報局(CCI)の宮坂四郎、局長の片桐光男らの主導で岩石が引き上げられたが、その岩石は太陽光を受けると自力で浮上し、飛び去ってしまう。
 一方、根室を襲ったゴジラは茨城県沖に出現、東海村の原子力発電所を狙う危険性が高まる。片桐は自衛隊とともにゴジラを待ち伏せ、防衛作戦を展開するが、その最中に表れたのが、飛び去ったはずの岩石だった。岩石はビームによりゴジラを攻撃、ゴジラもまた熱線で対抗するが……。

 ゴジラ2000ミレニアム

 ネットで評判を見ると、けっこうぼろくそ書かれているのだが、まあそれも仕方ないか(苦笑)。
 個人的には平成ゴジラシリーズよりはいいと思うし、昭和ゴジラの越えられない部分を異なるアプローチでクリアしようとする試みは嫌いではない。特にゴジラと自衛隊の戦闘シーンの見せ方などは、他の特撮作品や海外の作品で研究した感じは伝わってくる(パクリともいうが)。また、上でも書いたが、民間による「ゴジラ予知ネット」という設定は現代的で面白い。ただ、それを親子でやっているという設定が急に現実離れしてしらけるのがもったいないけれど。
 残念ながらその他の欠点は快挙にいとまがない。相変わらずCGのしょぼさ(特に飛行シーン全般、今回は船団が集まるシーンもいまいち)、ストーリーにおける強引さや意味不明さ、宇宙人ミレニアンの造型の貧弱さ、ドラマの中途半端さなどなど。とりわけ終盤のミレニアンの件は、これで本当に観客に意味が伝わると思ったのだろうか。
 いつも不思議に思うのだが、観客の不満に思う点が、なぜ作り手にこうも伝わらないのだろう。温度差といって片付けるには、あまりにも大きな問題のような気がするのだが。





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