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 ユニバーサル・ピクチャーズ100周年記念作品、ピーター・バーグ監督の『バトルシップ』をVODで視聴。半年ほど前にガンガンTVCMが流れていたのはまだ記憶には新しいところ。特撮は当然期待できるわけで、あとはストーリーやテーマがどこまで頑張ってくれているのか、気になるのはそこ。

 こんな話。アメリカを中心として世界各国の護衛官が集結し、大規模な軍事演習がハワイで開催された。そのとき上空から飛来する謎の五つの物体。それは地球が交信を試みていた星からやってきたエイリアンの船団だった。だが、エイリアンは未知の兵器を繰り出し、ハワイや香港を襲撃する。そんなエイリアン船団との戦いの真っ只中に放り出されたのが、米海軍と日本の海上自衛隊の駆逐艦三隻だった。彼らは対抗策もないままに戦闘を開始するが、瞬く間に二隻が撃破され、生き残った者たちは米駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズに集まる。果たしてエイリアンの狙いは? そして日米の混成チームは彼らの野望を阻止できるのか?

 特撮はいうことなし。期待どおりの素晴らしさである。アクションは「トランスフォーマー」シリーズの製作にも関わったハスプロ社。本作でも遺憾なくその力を見せつける。今回は海戦がメインになるので動きに乏しいかとも思ったのだが、逆に海戦ならではの見せ方が随所にあって、逆に新鮮でよろしい。
 こういう要素だけで評価するなら、十分楽しめる映画であることは保証できるのだが、いやあ、それ以外がちょっとなぁ(苦笑)。
 徹底的にお金をかけたハリウッドのシンプルな娯楽映画である。ハリウッドのSF映画の常として、恋愛や友情を適度に盛りつけ、コミカルな部分も決して少なくない。もちろんそういう面で過剰な期待はしていないし、シリアス一辺倒が必ずしもいいとは言わないが、各要素の盛りが多い割にどれも中途半端でしまりがない。
 才能はあるのにいい加減な性格の主人公が、敵との戦いを通じて成長するというおなじみのパターン。あるいは敵対していた日本自衛艦の艦長と、戦いを通じて友情を深めるという、これまたおなじみのパターン。まあ、百歩譲ってベタなパターンはいいとしても、その見せ方が御都合主義的すぎて軽い軽い。しかも肝心なシーンで軽い。子供向けの漫画だってもう少し理屈はつけると思うんだけどなぁ。

 本筋とはあまり関係ないが、ひとつ気になったのは、その人種を代表するようなイメージ、しかも悪い方のイメージを性格付けとして入れてあること。例えばアメリカの白人は威勢がいいだけだ頭はカラッポ。アフリカ系は存在そのものが怖い。日本人はずるい。ユダヤ人は臆病、スコットランド人は田舎もの。
 あえてステロタイプを狙っているんだろうけど、こういうところがあるからハリウッド映画を一口にバカ映画とはいえないんだよなぁ。お国柄この手の問題は日本よりはるかに敏感だしねぇ。

 ま、そうはいっても普通の映画ファンにはやはり物足りないか。SF好き、特撮好き、メカ好き限定でオススメってことで。





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