- Date: Sat 05 01 2013
- Category: 映画・DVD SF・ファンタジー
- Community: テーマ "特撮・SF・ファンタジー映画" ジャンル "映画"
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ルパート・サンダース『スノーホワイト』
VODでルパート・サンダース監督の『スノーホワイト』を観る。何でも今年はグリム童話が生まれて200周年とかで、昨年あたりからグリム童話を原作とした映画がいろいろと公開されている。『スノーホワイト』もそのひとつで、原作は言うまでもなく『白雪姫』。日本では昨年の六月頃に公開された。
さて、原作は『白雪姫』と書いたものの、ストーリーや設定はかなりのアレンジがなされている。
とある国のプリンセスとして生まれたスノーホワイト。彼女は王や王妃、国民にも愛されて育ったが、王妃は病気でこの世を去ってしまう。
悲しみに暮れる王。だがその後、王は幻の軍勢と戦った際、囚われていたラヴェンナという女性を助け、すっかり虜に。王はやがて新しい王妃としてラヴェンナを迎えることにしたが、実は彼女は邪悪な魔女であった。ラヴェンナは王を殺害すると、幻の軍勢を引き入れて国を乗っ取り、スノーホワイトを監禁してしまった。
七年後。女王となったラヴェンナは圧政を敷く一方、「この世でいちばん美しい者は誰?」と常に魔法の鏡に問いかけていた。ラヴェンナの魔力と若さは、誰よりも美しくあることで維持できていたのだ。そんなある日、ラヴェンナは鏡から自分よりも美しい娘が現れたことを知らされる。その娘の名こそスノーホワイト。ラヴェンナは永遠の若さを手に入れるべく、スノーホワイトの心臓を手に入れようとするが……。
ううむ、何というか、そこそこ面白いのだが、物足りなさもそれなりに。
どこかで見たような展開、ほどほどに迫力ある映像、そこそこ頑張っているCGなどなど、怖ろしいくらい新味がなくて、もう少し何とか個性を出せよと言いたくなる。ベースは確かに白雪姫なんだけど、女王の手から逃れた白雪姫が抵抗勢力を決起して国を取り戻すという流れは、「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」、「タイタンの戦い」などの例を出すまででもなく既視感バリバリ。
同じグリム童話ネタの映画で『赤ずきん』というのがあったけれど、せめてあれぐらいにはお話をひねってくれ、ヒロインも魅力的なら良かったのだけれど。
ヒロインと言えばスノーホワイト役のクリステン・スチュワートも弱いよなぁ。これは演出のせいでもあるのだろうが、美しさでいくのか、凛々しさでいくのか、セクシーさでいくのか、ヒロインの魅力がいまひとつハッキリしない。むしろ女王ラヴェンナ役のシャーリーズ・セロンが圧倒的な存在感でこちらはビジュアル的にも見応えあり。設定上もスノーホワイトより複雑な人間性が与えられていて、ここも高ポイントである。
こんなことなら完全にシャーリーズ・セロン主役で、裏から見た白雪姫、みたいな作り方にすればよかったんじゃないだろうか。以前にシガニー・ウィーバーが継母役を演じた『スノーホワイト』もあったが、あちらも実質的な主役はシガニー・ウィーバーで、グリム童話の毒を前面に押し出したところがミソだった。それぐらい独自性を出さなければ、いくらグリム童話生誕200年という冠があっても難しいんじゃないか。
ちなみにこの映画の三ヶ月ほど後に、白雪姫リリー・コリンズ、女王ジュリア・ロバーツという布陣で『白雪姫と鏡の女王』も公開された。こちらはもっと脳天気な感じの白雪姫ムービーらしいけれど、女王の方が存在感が上っていうのは共通してそうだ(苦笑)。
さて、原作は『白雪姫』と書いたものの、ストーリーや設定はかなりのアレンジがなされている。
とある国のプリンセスとして生まれたスノーホワイト。彼女は王や王妃、国民にも愛されて育ったが、王妃は病気でこの世を去ってしまう。
悲しみに暮れる王。だがその後、王は幻の軍勢と戦った際、囚われていたラヴェンナという女性を助け、すっかり虜に。王はやがて新しい王妃としてラヴェンナを迎えることにしたが、実は彼女は邪悪な魔女であった。ラヴェンナは王を殺害すると、幻の軍勢を引き入れて国を乗っ取り、スノーホワイトを監禁してしまった。
七年後。女王となったラヴェンナは圧政を敷く一方、「この世でいちばん美しい者は誰?」と常に魔法の鏡に問いかけていた。ラヴェンナの魔力と若さは、誰よりも美しくあることで維持できていたのだ。そんなある日、ラヴェンナは鏡から自分よりも美しい娘が現れたことを知らされる。その娘の名こそスノーホワイト。ラヴェンナは永遠の若さを手に入れるべく、スノーホワイトの心臓を手に入れようとするが……。
ううむ、何というか、そこそこ面白いのだが、物足りなさもそれなりに。
どこかで見たような展開、ほどほどに迫力ある映像、そこそこ頑張っているCGなどなど、怖ろしいくらい新味がなくて、もう少し何とか個性を出せよと言いたくなる。ベースは確かに白雪姫なんだけど、女王の手から逃れた白雪姫が抵抗勢力を決起して国を取り戻すという流れは、「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」、「タイタンの戦い」などの例を出すまででもなく既視感バリバリ。
同じグリム童話ネタの映画で『赤ずきん』というのがあったけれど、せめてあれぐらいにはお話をひねってくれ、ヒロインも魅力的なら良かったのだけれど。
ヒロインと言えばスノーホワイト役のクリステン・スチュワートも弱いよなぁ。これは演出のせいでもあるのだろうが、美しさでいくのか、凛々しさでいくのか、セクシーさでいくのか、ヒロインの魅力がいまひとつハッキリしない。むしろ女王ラヴェンナ役のシャーリーズ・セロンが圧倒的な存在感でこちらはビジュアル的にも見応えあり。設定上もスノーホワイトより複雑な人間性が与えられていて、ここも高ポイントである。
こんなことなら完全にシャーリーズ・セロン主役で、裏から見た白雪姫、みたいな作り方にすればよかったんじゃないだろうか。以前にシガニー・ウィーバーが継母役を演じた『スノーホワイト』もあったが、あちらも実質的な主役はシガニー・ウィーバーで、グリム童話の毒を前面に押し出したところがミソだった。それぐらい独自性を出さなければ、いくらグリム童話生誕200年という冠があっても難しいんじゃないか。
ちなみにこの映画の三ヶ月ほど後に、白雪姫リリー・コリンズ、女王ジュリア・ロバーツという布陣で『白雪姫と鏡の女王』も公開された。こちらはもっと脳天気な感じの白雪姫ムービーらしいけれど、女王の方が存在感が上っていうのは共通してそうだ(苦笑)。
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