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 先日、『パシフィック・リム』を観たせいか、ハリウッドの怪獣ものをもう少し観たくなる。そこで選んだのがローランド・エメリッヒ監督の『GODZILLA』。1998年に後悔、いや公開されたハリウッド製ゴジラである。
 ゴジラのイメージを貶めた作品として当時はかなり酷評されたものだが(日本だけでなく本国アメリカでも)、管理人もロードショーで観てガッカリしたものであった。

 

 さて今回、十五年ぶりに再視聴したわけだが、怪獣映画としてはそれほど悪くない出来だなと考えを改めた。
 個人的な見解ではあるが、そもそも怪獣映画に怪獣はそれほど出なくてもよいのである。人間と怪獣がどのように戦うか、そしてどうやって倒すのか、確かにそこがポイントではあるけれども、怪獣が出ずっぱりで延々、人間との戦いを見せられても飽きがくるだけである。そこで作り手としてはストーリーが単調にならないよう、人間ドラマを加味する。
 エメリッヒ監督はそこのところがそつないというか、まあ、浅いドラマではあるけれど、主人公のロマンスに軍隊の師弟関係、スパイの活躍などを絡めてまとめあげ、退屈させない工夫は大したものだ。

 怪獣映画やホラー映画、パニック映画としてのまとめ方も悪くない。冒頭の核実験のエピソード、ゴジラを登場させるまでのひっぱり具合もほどよく、見せ方に『ジュラシックパーク』や『エイリアン』のパクリらしき部分が多いのは困ったものだが、トータルでの出来映えはさすがエメリッヒである。
 そう、最初に書いたように、怪獣映画としてはそれほど悪くないのだ。

 ただ、残念ながらゴジラファンとしてみれば、やはりこれは悲惨な出来である。イグアナの怪獣であれば特に文句もないけれど、「ゴジラ」を扱うのであれば、それなりの愛と敬意が必要ではないか。
 もう面倒なので気にくわない部分は箇条書きで挙げる。

・上半身(特に正面)が人間的フォルムで怪獣らしくない
・動きが敏捷すぎて怪獣王としての重み、貫禄がない
・怪獣が魚を主食にしているようではいけない(ゴジラは放射能等のエネルギー源を)
・上でも書いたが他の映画(特にジュラシックパーク)パクリ過ぎ
・ヘリに追われて逃げるようでは弱すぎる
・しかもミサイルを避けるようではあまりに弱すぎる
・さらにミサイルで死ぬようではとことん弱すぎる……etc

 ある意味、日本のゴジラとまったく違う方向性でいきたかったのだろうが、それなら「ゴジラ」と呼ぶのをそもそも止めてもらいたい。後のインタビューでエメリッヒが語っていることだが、彼は最初から『ゴジラ』を撮る意識はなく、むしろ『原子怪獣現る』をモチーフにしたというから、何をかいわんや。
 ただし、エメリッヒも監督を要請された際、最初は首を盾に振らず、三、四回は断ったという話なので、責任は彼を起用した側にあるのかもしれない。

 アメリカでは再び『ゴジラ』を制作しているようだが、ぜひとも次はハリウッドの底力を見せてほしいものである。






コメントありがとうございます。
そういう見方も大いにありですね。
【2015/03/05 15:18】 URL | sugata #8Y4d93Uo[ 編集]

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【2015/03/05 02:38】 | #[ 編集]















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