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 とりあえずビアトリクス・ポターの原作『ピーターラビットの絵本 全24巻』を読み終えたので、いよいよ英国ロイヤル・バレエ団によって映画化された『ピーターラビットと仲間たち』を鑑賞する。監督はレジナルド・ミルズ、振付はフレデリック・アシュトン、公開は1971年。

 昨日の記事でも少し触れたが、この作品はただの絵本の映画化ではない。登場キャラクターを着ぐるみで再現し、しかもセリフを一切無くし、英国ロイヤル・バレエ団がダンスによってお話を披露するというものだ。
 だからお芝居を期待すると肩すかしを食らうので念のため。本作はあくまで独特の世界観に彩られたバレエを楽しむ作品である。

 ピーターラビットと仲間たち

 まず驚かされるのは絵本の雰囲気をしっかり再現したキャラクターたちだろう。ポターの絵は繊細なタッチの水彩画であり、擬人化されているとはいえ、細かなところまで非常にリアル。そんなキャラクターが仕草や洋服だけは実に人間っぽく描かれ、だから独特の面白さが滲み出る。
 そういった最大のポイントを、この映画では実に忠実に再現している。バレエの動き自体も子供に伝わるよう、かなりアレンジされていると思うのだが、非常に楽しいコミカルな演技になっている。まあ、正直バレエのことはほとんどわからないんで、まったくの素人考えだが(苦笑)。
 ただ、セリフがないので、バレエにもピーターラビットにも興味ない人にはさすがに退屈かもしれない。もちろんそのどちらかが好きという人になら十分おすすめなのだが。癒されます。

 ベースとして使われているのは『アヒルのジマイマのおはなし』、『こぶたのピグリン・ブライドのおはなし』、『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』、『2ひきのわるいねずみのおはなし』、『リスのナトキンのおはなし』の以上五つ。
 ピーターが主役の話は残念ながらないのだけれど、狂言回し的にちょいちょい顔だけは見せてくれる。

 ちなみにこの映画を観る前に、ダメ押しの予習として、埼玉県のこども動物自然公園内にあるビアトリクス・ポター資料館も訪問してみた。
 場所が場所なので大した期待もせずに行ったのだが、実はこれがまあ世界的にも貴重なコレクションが詰まったハイレベルの資料館。実は隣接する大東文化大学の施設だそうで、けっこうおすすめ。世界に数点しか現存していない生原稿や初版本など、思わぬところで古本魂が燃え上がった次第でありました。いや絶対買えないレベルだけれど(笑)。

 ポター資料館1
 ▲建物自体もポターのヒル・トップを忠実に再現したもの。

 ポター資料館2
 ▲庭先にはピーターの落とした洋服と靴で作られた案山子も。


テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画




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