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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


デニス・デュガン『新・刑事コロンボ/4時02分の銃声』

 DVDで『新・刑事コロンボ/4時02分の銃声』を視聴。シリーズ第六十三作目。監督はデニス・デュガン。
 本作最大の目玉は、何といっても『ルーサン警部の犯罪』以来の犯人役となったウィリアム・シャトナー。そう、『スター・トレック』でおなじみカーク船長の、二度目の登板である。

 政治経済のコメンテーターとしてラジオでパーソナリティーを務めるフィールディング・チェイス。傲慢な性格で敵は多いが、娘ヴィクトリアだけは溺愛し、ヴィクトリアは完全なるチェイスの庇護の元で暮らしていた。
 だが、そんなヴィクトリアが実は小説家志望であり、チェイスの助手ウィンタースは彼女の書いた小説を大手出版社に売り込もうとする。それは彼女の小説を評価したからだけではなく、チェイスからの自立を促すためでもあった。
 ところがそれを知ったチェイスは、出版の話を握りつぶす。怒ったウィンタースはチェイスの過去のあくどい手口を暴露すると宣言。後がなくなったチェイスはウィンタースの殺害を計画するが……。

 新・刑事コロンボ/4時02分の銃声

 上でも書いたように、本作はコロンボ対カーク船長二度目の対決が見どころである。大物ゲストゆえか、新シリーズにありがちなイレギュラーな展開や過剰な演出は影を潜め、実にオーソドックスな作り方をしているのが嬉しい。
 これでメイントリックが良ければ旧シリーズに匹敵するのだろうが、残念ながらそこまでの力はない。トリックは携帯電話を利用したもので、まあそれ自体は悪くはないのだけれど、別の者に容疑をなすりつける手段などが稚拙であり、トータルではせいぜい並というところだろう。結局メイントリックが弱いから、それを打ち崩すコロンボの逆トリックも鮮やかというにはほど遠く、腰砕けな感は否めない。
 まあ、久々にコロンボらしいコロンボを見られたということで良しとしますか。

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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