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『江戸川乱歩の迷宮世界』(洋泉社MOOK)
洋泉社MOOKから出た『江戸川乱歩の迷宮世界』に軽く目を通してみる。江戸川乱歩の生誕120周年にあわせて、 乱歩の人と作品を紹介したガイドブックである。
巻頭は二つのテーマをピックアップ。ひとつは文字どおり乱歩の蔵出し本を写真で紹介する「幻影城に眠るお宝「乱歩本」大公開」、もうひとつは作品に登場する美女たちをイラストでまとめた「乱歩作品を彩る美女図鑑」である。
そして本編は大きく二部構成。第一部は「日本探偵小説を牽引した大乱歩の素顔」と題し、評論家や作家らのエッセイとインタビューをまとめたもの。そしてメインと思われる第二部が「乱歩ワールドの迷宮〜全小説114作品徹底詳解〜」という構成である。

全体的にはこれから乱歩を読もうとか読み始めたばかりの人をフォローするガイドブックと思っていいだろう。したがって本書でなくてはという情報はほとんどない。まあ、乱歩についてはこれまでにもさまざまな評論やガイドが出ていることもあるし、今さらこの手の本に新情報を期待するほうが間違いである。
となると、見るべきポイントは類書と差別化できる切り口の独自性か。巻頭の「乱歩作品を彩る美女図鑑」は悪くない企画で、イラストでヒロインを見せるアプローチが新鮮。いかんせんイラスト・テキスト共にボリュームが少ないのが残念だが、思い切ってこれだけで一冊作っても面白いのではないだろうか。それこそ萌え系でまとめる手もありかと。いや、むしろゲーム化して「乱これ」とか。まあ、売れなくても責任はとれませんが(苦笑)。
使い勝手はまずまず。ガイドブックという性質上、もっと検索性を高めるなどの工夫がほしかったけれども、乱歩のすべての小説をこういう手軽な形でまとめて紹介してくれるのはありがたい。乱歩に興味を持ち始めた人が次のステップに進むための道標として使うには悪くない一冊だろう。
巻頭は二つのテーマをピックアップ。ひとつは文字どおり乱歩の蔵出し本を写真で紹介する「幻影城に眠るお宝「乱歩本」大公開」、もうひとつは作品に登場する美女たちをイラストでまとめた「乱歩作品を彩る美女図鑑」である。
そして本編は大きく二部構成。第一部は「日本探偵小説を牽引した大乱歩の素顔」と題し、評論家や作家らのエッセイとインタビューをまとめたもの。そしてメインと思われる第二部が「乱歩ワールドの迷宮〜全小説114作品徹底詳解〜」という構成である。

全体的にはこれから乱歩を読もうとか読み始めたばかりの人をフォローするガイドブックと思っていいだろう。したがって本書でなくてはという情報はほとんどない。まあ、乱歩についてはこれまでにもさまざまな評論やガイドが出ていることもあるし、今さらこの手の本に新情報を期待するほうが間違いである。
となると、見るべきポイントは類書と差別化できる切り口の独自性か。巻頭の「乱歩作品を彩る美女図鑑」は悪くない企画で、イラストでヒロインを見せるアプローチが新鮮。いかんせんイラスト・テキスト共にボリュームが少ないのが残念だが、思い切ってこれだけで一冊作っても面白いのではないだろうか。それこそ萌え系でまとめる手もありかと。いや、むしろゲーム化して「乱これ」とか。まあ、売れなくても責任はとれませんが(苦笑)。
使い勝手はまずまず。ガイドブックという性質上、もっと検索性を高めるなどの工夫がほしかったけれども、乱歩のすべての小説をこういう手軽な形でまとめて紹介してくれるのはありがたい。乱歩に興味を持ち始めた人が次のステップに進むための道標として使うには悪くない一冊だろう。
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