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村上春樹『これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』(朝日新聞社)
たまたま本屋をのぞいたら(本屋はほとんど毎日のぞくので、全然たまたまではないが)、村上春樹の『これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』が目に留まって購入。さくさくっと電車の中で読んでしまう。
本作(タイトルは狙いすぎて嫌い)は数年前に出版された『そうだ、村上さんに聞いてみよう』の続編だ。村上春樹のホームページである「村上朝日堂」に寄せられた読者からの質問メールに、村上春樹が答えたものをまとめた本なのだが、固い文学論なんてものではなく、著者らしい真摯で軽妙な受け答えが楽しめる。かなり脱力系の質問(そして答えも)が多いので、あくまでファンが楽しむためのファンブック的一冊であろう。
続編にあたる本作でもほとんどそのスタンスは変わらないが、台湾と韓国からの質問も載せているのが大きな違い。しかも日本からのそれと違って、意外に真面目に文学的疑問などを尋ねており、そういう質問には村上春樹もかなり慎重に答えているようで興味深い。……と思っていたら残念ながら韓国編は、どうやら出版関係者のインタビューを再編したものらしい。それなら普通にインタビューとして載せればいいのに、と思うのだが、これは著者よりも編集者の責任か。
本作(タイトルは狙いすぎて嫌い)は数年前に出版された『そうだ、村上さんに聞いてみよう』の続編だ。村上春樹のホームページである「村上朝日堂」に寄せられた読者からの質問メールに、村上春樹が答えたものをまとめた本なのだが、固い文学論なんてものではなく、著者らしい真摯で軽妙な受け答えが楽しめる。かなり脱力系の質問(そして答えも)が多いので、あくまでファンが楽しむためのファンブック的一冊であろう。
続編にあたる本作でもほとんどそのスタンスは変わらないが、台湾と韓国からの質問も載せているのが大きな違い。しかも日本からのそれと違って、意外に真面目に文学的疑問などを尋ねており、そういう質問には村上春樹もかなり慎重に答えているようで興味深い。……と思っていたら残念ながら韓国編は、どうやら出版関係者のインタビューを再編したものらしい。それなら普通にインタビューとして載せればいいのに、と思うのだが、これは著者よりも編集者の責任か。
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