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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

マシュー・ヴォーン『キングスマン』

 本日は立川のシネマシティに出かけて『キングスマン』を視聴。劇場の予告編を観たときからそのアクションシーンが気にはなっていたのだが、監督が『キック・アス』のマシュー・ヴォーンと知り、それも納得。心の必見リストに入れておいた作品である。

 こんな話。ロンドンにある高級テーラー「キングスマン」は独立スパイ組織。どこの国にも所属せず、数々の難事件を解決してきた秘密組織である。
 あるときキングスマンのメンバーの一人が、アメリカのIT起業家リッチモンド・ヴァレンタインを調べるうち、命を落とす。キングスマンのベテラン工作員ハリーはその欠員を埋める試験に、かつて自分が命を救われた仲間の息子エグジーを推薦し、試験に参加させる。
 エグジーは過酷な試験に挑戦することになり、徐々に勝ち進んで行くが、その頃ヴァレンタインは人類の存亡を揺るがす陰謀に着手していた……。

 キングスマン

 『キック・アス』の監督さんということで期待したのだけれど、見事なまでに内容が『キック・アス』の二番煎じでびっくり。面白いことは面白いのだが、その結構があまりに『キック・アス』を踏襲していて、オリジナリティという部分ではどうよ?というのが残念。
 そもそも『キック・アス』や従来のスパイ映画を越えようという意識が製作者に強すぎるのか、やりすぎの部分も目立ち、それが裏目に出ているところもちらほら(例えばラストの首が破裂するシーンとか)。

 ただ、英国紳士を前面に押し出したスパイというアイディアが秀逸で、武器などのギミックにもしっかり反映されているから、なんだかんだで評価は甘くなってしまうんだよねぇ。
 名優コリン・ファースの演技も素晴らしく、トータルではオススメといっておきたい。

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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