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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

全国文学館協議会/編『全国文学館ガイド』(小学館)

 文学館や文学記念館は地方の観光地などに行くとたいてい一つぐらいあったりするものだが、今では何と全国で400あまりもあるらしい(ただし図書館などの付帯施設を含む)。で、そんな全国各地の主立った文学館が作った組織が「全国文学館協議会」だ。横のつながりを深めることで、相互のデータ利用や検索を高め、より利用者・研究者の便宜を図ろうという、誠にけっこうなものである。そして、2005年がその全国文学館協議会の設立10周年にあたったらしく、それを記念して刊行されたのが、本日の読了本『全国文学館ガイド』である。

 まあ、読了っても、なんせ中身はタイトル通りの文学館ガイド。こういう本をわざわざ精読してもしょうがないので、興味のあるところだけをザクザク斜め読みした程度である。しかし本書はなかなか悪くない。というのもガイドブックという機能だけではなく、文学館にちなんだ作家や文学者のエッセイをかなりの数収録しているのである。無味乾燥になりがちなこの手のガイドブックの彩りとしては、これはなかなか高ポイント。ただ、ガイドブックとしては、写真の少なさ、駐車場情報がないなどの欠点もあり、ちょっともったいない。ぜひ数年後には改訂版を出してもらいたいものだ。

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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