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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


ドナルド・E・ウェストレイク『骨まで盗んで』(ハヤカワ文庫)

 ドナルド・E・ウェストレイクの『骨まで盗んで』を読む。
 ウェストレイクはお気に入りの作家だが、その中でもドートマンダー・シリーズは掛け値なしに面白い。基本的にはユーモアミステリなので、毎回それほど大きな変化があるわけではない。ドートマンダーとその一味が盗みを企てるも、思わぬアクシデントに見舞われて、それを何とかしようとするうちにますますトンデモナイことに……というのがいつものパターンだ。個性的な常連キャラクターも多く、彼らの掛け合いも大きな魅力の一つだろう。

 さて、本作は国連入りをめぐって対立する二国が、その証とすべく聖骨を奪い合うというお話。ドートマンダーたちはその一方の国から聖骨の盗みを依頼されるわけである。特に前半の泥棒失敗劇からドートマンダーの脱出劇までは、一気呵成の面白さだ。
 ただ、問題はこのボリュームだろう。本シリーズも最近のミステリの例にもれず、徐々にページ数が増える傾向にあり、今回もかなりの長さ。そのため途中でややダレ気味となるのが気になった。どちらかというとスピーディーな展開で、カチッと締めてくれる方が、このシリーズには適していると思うのだが。その分だけ、いつもよりは評価が落ちる。

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Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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