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 遅ればせながら村上春樹の『騎士団長殺し』に着手。ひとまず第1部「顕れるイデア編」まで読了する。
 『1Q84』から数えると七年ぶりとなる新作長篇。最近の長篇に対してはけっこう辛めの感想ばかり書いているような気がするが、それでもやっぱりこうして買って読んでしまうのは、初期の作品を読んだときの印象があまりに強く、それを期待しているからだろう。
 さて、今回は果たしてどうか。

 騎士団長殺し第1部

 肖像画で生計を立てる主人公の“私”は、あるとき妻から離婚を切り出され、自ら自宅を出ることにする。しばらく旅を続けた後、彼が新たな住まいに定めたのは、小田原の山間部に建てられた、“私”の友人の父である日本画家のアトリエ兼住居だった。
 その家で“私”は肖像画を描くこともやめ、ふもとの町で絵画教室の講師をしながら新しい暮らしをスタートさせたが、少しずつ変わった出来事が起こり始める。屋根裏で発見された『騎士団長殺し』というタイトルの日本画、肖像画の依頼をしてきた免色(めんしき)と名乗る男、真夜中に聞こえる鈴の音……。
 直接的ではないけれど、それらが静かに干渉し合い、“私”は不思議な出来事へと誘われてゆく。

 まだ第1部を読んだだけなので結論には早いが、全体的にはいつものハルキ的作品のようには思える。
 幻想小説的手法を取り入れ、「喪失と再生」をテーマとし、異世界やらメタファーやら敵とも味方ともつかない登場人物やらディテールへのこだわりやら、もうあらゆる部分でハルキワールドが再構築されている印象である。
 詳しい感想は第2部読了後に。


テーマ:小説 - ジャンル:本・雑誌




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