- Date: Wed 09 11 2005
- Category: 海外作家 ギルバート(マイケル)
- Community: テーマ "推理小説・ミステリー" ジャンル "本・雑誌"
- Response: Comment 0 Trackback 0
マイケル・ギルバート『スモールボーン氏は不在』(小学館)
マイケル・ギルバートの『スモールボーン氏は不在』読了。
被害者が法律事務所の書類保管箱から発見されるという出だしこそ派手だが、あとはいたって地味な仕上がり。ある意味、今までに読んだマイケル・ギルバートの作品の中ではもっとも本格探偵小説っぽいスタイルではあるが、その地味さでも今まで読んだ中では一番である。
だが登場人物の多彩さと、その会話の妙でリーダビリティは予想以上に高く、どんどん引っ張ってゆく。ハラハラドキドキの要素はほとんどなく、くすぐり程度の上品なユーモアなので、少々物足りない向きはあるかもしれないが、ラストの意外性も十分なので、クラシック・ファンならまず失望することはないだろう。
被害者が法律事務所の書類保管箱から発見されるという出だしこそ派手だが、あとはいたって地味な仕上がり。ある意味、今までに読んだマイケル・ギルバートの作品の中ではもっとも本格探偵小説っぽいスタイルではあるが、その地味さでも今まで読んだ中では一番である。
だが登場人物の多彩さと、その会話の妙でリーダビリティは予想以上に高く、どんどん引っ張ってゆく。ハラハラドキドキの要素はほとんどなく、くすぐり程度の上品なユーモアなので、少々物足りない向きはあるかもしれないが、ラストの意外性も十分なので、クラシック・ファンならまず失望することはないだろう。
- 関連記事
-
-
マイケル・ギルバート『ケイティ殺人事件』(集英社) 2009/05/15
-
マイケル・ギルバート『愚者は怖れず』(論創海外ミステリ) 2006/08/03
-
マイケル・ギルバート『スモールボーン氏は不在』(小学館) 2005/11/09
-
マイケル・ギルバート『空高く』(ハヤカワ文庫) 2005/10/27
-
マイケル・ギルバート『金融街にもぐら一匹』(文春文庫) 2005/10/19
-