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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

エイドリアン・マッキンティ『ザ・チェーン 連鎖誘拐(上)』(ハヤカワ文庫)

 新型コロナウイルスと季節外れの大雪でほぼ終日引きこもり。というか、これ以上積もると雪かきまでしなきゃならんなぁ。憂鬱。

 エイドリアン・マッキンティの『ザ・チェーン 連鎖誘拐』をとりあえず上巻まで読む。
 わが国ではショーン・ダフィ・シリーズの『コールド・コールド・グラウンド』で2018年(原書は2012年)に初めて紹介された作家だが、デビューはなんと1998年まで遡り、すでに二十作ほどの著作を発表している。ただ、人気が高まったのはショーン・ダフィ・シリーズを書き始めてからのようで、ハードボイルドやノワール系の作家にありがちだが、エイドリアン・マッキンティも徐々にエンタメ度を上げて、それと比例して人気も上がっていったタイプなのかもしれない。

 ザ・チェーン連鎖誘拐(上)

 管理人も『コールド・コールド・グラウンド』は気になる作品で、いずれ読もうとは思っていたが、それよりもさらに気になったのが『ザ・チェーン 連鎖誘拐』である。インターネット上での前評判も良かったのだが、何よりその設定が奮っている。
 主人公はシングルマザーのレイチェル。ある日、娘が誘拐されて、身代金を要求されるが、要求はそれだけではなかった。なんとレイチェル自身もどこかの子供を誘拐しなければいけないというのだ。レイチェルの娘を誘拐した犯人もまた、誘拐の加害者であり、被害者だったのだ。
 この誘拐システムのチェーンに組み込まれたレイチェルが、自らも誘拐に手を染めるところまでが上巻の主な流れで、息詰まる展開が続き、なかなか快調である。ただなぁ、個人的にミステリに求めるものが違うというか。エンタメだからこそ、というのはあるのだが。
 さて、下巻ではどうなりますことやら。

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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