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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

イーアン・ペアーズ『指差す標識の事例(上)』(創元推理文庫)

 今年の翻訳ミステリで最も注目され、年末のランキング企画でもおそらくはトップを争うのではないかと思われる『指差す標識の事例』をとりあえず上巻まで読む。

 指差す標識の事例(上)

 「『薔薇の名前』とアガサ・クリスティの名作の融合」という出版社の煽りも凄いけれど、清教徒革命後の英国を舞台にした歴史ミステリ、1000ページを優に超えるボリューム、四人の語り手による四部構成、加えてそれを四人の著名翻訳家がそれぞれ担当するという座組みなど、話題性は確かに十分だ。
 とりあえず上巻までで二人の語り手が登場するが、国籍も宗教観も違うので、同じ状況でももちろん価値観も物の見方も変わる。ただ、ここまで話題になっている作品だから、そんな当たり前の仕掛けのはずもなかろう(笑)。ハードルをぐっと上げつつ、このまま下巻に突入する。

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Comments
 
fontankaさん

私もまだ下巻途中なのですが、上下で1000ページもあると流石に時間かかりますね。
内容については、特別、難しいというほどではありませんが、当時の歴史的背景は知っておいた方が理解しやすいし、楽しめると思います。私も途中でピューリタン革命のあたりなど少し勉強しました。高校の世界史以来ですね(苦笑)。それもあって、よけい時間がかかってます。
 
これは図書館で予約しているのですが、
はたして読める(理解できる)か不安です・・・

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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